1481 校内三分の計編 141
「いたっ」
僕はリーフィアを外して、見知った天上を見つめる。そして横をみて、壁に掛かった時計をみた。
「ん?」
なんかコードが見えたような……いやいや、そんな訳はない。だってここはリアルだよ? リアルだよね? 僕は目を細めてみる。カチカチと時を刻む秒針がゆっくりと動く様にみえる。これは前からこういう風になるようになってる。だから今更だ。
可能性領域が開いた時からだからね。でもコードが見えたことなんてない。だってここはリアルだ。リアルは現実世界であるわけで、作られた世界ではない。
(いや、神に創られた世界……なのかもしれないけど……)
僕はあいにくと宗教なんて信じてない。神という存在が居ないと言わないけど、いるともいえないよね。どうなんだろう? それを確かめる事は僕には出来ないだろう。僕は何回かまぶたを閉じたり開いたりする。するとコードは見えなくなった。ちゃんと頭がリアルだと理解してくれたらしい。
さっきまでのは錯覚みたいなものだろう。よかったよかった。こっちでもコードなんて見えたら、リアルとLROの境界線が曖昧すぎてわからなくなる。
コードが見えたらもう怖いっていうか……こうやって普通に見えるのがありがたい。とりあえず部屋を出て、下に降りた。キッチンに行って冷蔵庫を開けて、ジュースをコップに注いで飲む。それで落ち着いて、喉を通る冷たいジュースがお腹に溜まってるのがわかる。
しみるって感じ。既に夜も深いし、さっさと寝ようかな……とか思って廊下に出ると、トイレの扉が開いた。そこからまあ当たり前だけど摂理の奴がでてくる。
「スオウ……駄目、聞かないで!」
「なにってああ」
どうやらトイレの音のことらしい。でも今聞こえるのは水の音でしょ? 摂理がしてる音……ではない。
(なんかちょっと想像しちゃったじゃん)
別に何のリアクションも無けれは、別段想像するなんて事はなかった。でも……ね。摂理の奴がいうから……その瞬間を想像しちゃったじゃん。
「あっ、今スオウ私のしてる姿……」
「いや違うし」
「だって赤くなってるよ」
ちょっ、車椅子の先をスネに当てるのやめてくれない? 地味にイタイからねそれ。
「ちょっとだけ、ちょっとだけじゃん」
「ダメースオウはそんな事考えないで〰!」
そう行って腕を振り回してる摂理。でも僕だって男子高校生だからね。それなりに、そういうのには興味ある。それに摂理は間違いなく美少女だ。健全な男子高校生なら一般的というか、普通というか……でもそれ言ったら、また摂理を怒らせるだけだから、僕は話題を変える事にした。