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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1473/2701

1473 校内三分の計編 133

「どういう事だ?」


 フラングランに宿ってる妖精の二人が同時にそういうってことば、たぶん間違い無いんだと思う。てか不思議な事にこの二人の妖精は普通に見えるな。普通って言うのは、コードで見えてないって事だ。どういう事なのかわからないが、なんかフラングランの宝石から浮かび上がる様に出でる二人の可愛らしい妖精はいままで通りに見えてるんだ。


 なんでこいつらは普通なのか……それを聞いてみたいが、今はそれよりも重要な問題が持ち上がってる。それは二人の口から出た「呪い」というキーワードだ。はっきり言って、聞き捨てならない。


『だーから〰! 呪われてるんだよ!』

『うん、このままじゃ繋がれない……よ』

「呪いってなんで?」

『あの野郎だよ!」

「あん……あれのせいです」


 そう言って二人が指差すのは、さっきの口だらけの新種だ。彼奴の力……いやその特性……つまりそういうことなんだろう。でも……呪いなんてステータスに出てないぞ。


『呪いは隠匿性が高いですから』


 まさかステータスに出ない状態異常があるとは……でも実際、いつも出来てた風を掴むって行為……それが出来ない。これはたぶん、その呪いってやつで間違いないだろう。

 でもどういう呪いなんだ? って気はする。だって風をつかめなくする呪いってわけじゃないだろうし……そんなピンポイントの呪いだとびっくりだよ。とりあえず彼奴がどうやって呪いを掛けてるかわからないが、これは不味いってのは明確だ。


 別段ここで負けても良いんだけど……心情的に負けるって悔しいじゃん。だから一応忠告しておくことにした。対抗策はしらん!


「気をつけろ! その口だらけの新種は呪いを付与してきます!!」

「なに!?」

「呪いだと?」


 誰もが、戸惑ってる。実際呪いってゲームではありきたりな状態異常の気もするが、これまでLROでは聞かなかった。いや、噂程度ではあったけどね。おまじないとかさ……でもこうやってちゃんとしたダメージ……というか、障害となって現れた具体的な呪いは初めてだ。

 ローレのやつなら、対抗策をもってそうではある。あいつ、全部の属性の精霊と契約してるから、全部の属性の特別な魔法使えるからな。まあ別にLROには属性に相性とかあるわけじゃない。

 詠唱さえできれば、誰だって魔法は使える。でもプレイヤーは……というか人は面白いもので、それなのに、偏った属性になってる人たちが多い気はする。やっぱりどこかで得意が出るんだよね。


 まあ今はそれはどうでも良いことだ。問題はこの呪いだな。


(自分の風以外をつかめなくなってるな)


 何故かつかもうとするとするっと振られる。こんな事なかったからちょっとショック。いやエアリーロと戦った時は、周囲の風の取り合いで押されたけどさ……あれはエアリーロが風の精霊って事で納得できた。けど別に今はそんな対抗馬居ないからね。


「つっ!?」


 気持ち悪い触手の腕を持ってる新種がこっちに攻撃してくる。相変わらず、切ろうとしても斬れないし、下手に触れるとフラングランの切れ味が落ちる。なにせヌルヌルした液体が刀身につくからね。


『うげー気持ち悪いぞ! さっさとどうにかしろ!』


 雷の妖精がそう言ってくる。出来る事ならやってるっての。けど……周囲の風をつかめないと、風帝武装も出来ないんだよ!

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