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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1463 校内三分の計編 123

「落ち着いたか?」

「ええ……お陰様で……なんとか」


 頭がズキズキとするが、なんとか涙は止められた。流石にずっとあんな涙を流し続けるキャラにはなりたくないし……それは良かった。けど想定外のこともあった。僕はコードを見るか見ないか、これまで意識で切り替えていた。だってずっとコードなんて見たくない。てか、コードを見るとこの美しい世界が美しくないからね。いや、もしかしたらコードを見て「美しい」と思うやつもいるのかもしれない。

 そういう感性があることを否定なんてしない。でも……だめだ。僕はコードよりも自然の風景や、人の営みで出来た光景をきれいだと思う。だからそういうのを見たい。でも、今やなんか切り替えできない。僕はこの涙を止めたら元に戻す気だったんだけど……それが不可なんだよね。どういう事? いちど制限解除した物は戻せないのか? めっちゃ困る。なにせ世界がコードで見えるからね。

 はっきり言って不気味だ。なにせ人の形したコード……みたいに見える。耳なし芳一かな? って感じ。空を見上げても、夜空にもコードが見える。まあ敷き詰められたコードは、天の川よりもある意味きれいではある。ここまで遠いと、はっきりと見えないし。でもなんか情報は入って来てるのか、頭が痛い。


「まあなんだ。今は他人を信じられないかもしれないが、今日だけでも俺達にちょっとつきあってみないか?」

「ありがたいですけど……僕と一緒にいると皆さんまで……」


 僕はとりあえず演技を続けるよ。はっきり言って彼らが普通に見えてない自分的にはなんか世界への拒絶感って奴がヤバいんだけど……ここで無理矢理ログアウトするなんて成ったら、彼らとの繋がりがなくなってしまう。そうなると僕の任務的にまずい。まあこの人達もここでグイグイ来るよりも、二度目も狙ってくれそうな気もする。そしてそっちの方が自然かも? とも思う。出会って一回目でグイグイ来られても……さ。警戒心が強いやつなら、なんか怪しいとか思うかもしれないじゃん。一回目だとね。でも二回も偶然が続けば、警戒心も和らぐかも。まあ僕も都合が良いから乗るけどね。

 頭痛いが、次までにこれが治る保証はないし、少しでもなれる為にまだ続けることにする。目的はこいつらとのつながりだしね。


「そんな事を俺達は気にしねーよ」

「そうそう、他人の評価なんてクソ喰らえだ。俺達だってそんないい評判ないからな。わはははは!」


 なんかそういって自分たちの評判の悪さとか言ってくる。そうなんだ……そういうのは隠して来ると思ってたが……開示して行くんだ。まあなんでも隠してたら怪しいとか思うからね。だからある程度、自分たちの事を話すのは常套手段なのかも。どこまで話すかとか、多分打ち合わせしてるだろうし……てか……


(なんかコードに思考が現れてる様な……)


 あからさまに何を考えてるかが見えるわけじゃない。でも、思考のロジックが可視化されてる? 今の僕にはまだまだコードでわからない事が多い。でももしかしたら会長もこれをやってるのなら、あいつはもっと理解を深めてるのかもしれない。でも頭痛くて深く考えるって事が難しいな。でもとりあえず、僕は彼らに同行して、ちょっとした冒険をすることにした。

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