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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1455/2706

1455 校内三分の計編 115

「スオウ、下手に接触するのはなしだよ?」

「わかってる。こっちから動くのはなしだろ? 向こうから接触してくるのを待つ」


 ローレのやつが行ったあとに、僕と会長はそんな会話をする。これから、僕的に厳しくなるからね。なぜなら、テア・レス・テレスが追い詰めてくることになってるからだ。どうやらさっきの奴ら、ヴァレル・ワンの奪取を目論んでた。そしてその罪をなすりつける役に僕か、メリッサを使う気だ。まあバレバレなんだから、実際は防ぐのなんて簡単で、捕まえることだって余裕だろう。でも……それはやらない。


 会長的には、奴らにはヴァレル・ワンを盗んでもらう予定だ。勿論、盗んでも問題ないヴァレル・ワンを盗ませる気みたいだけど。最初のプロトタイプ的な? まあけど、奴らが僕か、メリッサに罪をなすりつけるためには僕かメリッサがやったという、証拠が必要だ。この前は僕達はまんまとヴァレル・ワンと共に、レスティアに戻ったから、明らかだったわけだ。でも今回は僕達は加わらない。流石にこの実行犯に加わると……ね。言い訳のしようもないし……あとからね。


 いや、最初から全ては会長の狙いだったと発表すればいいんだけど……そもそも向こうには僕とかメリッサとか、危険を犯してまで今の段階で誘う理由がない。一応だって、前の時は僕達はヴァレル・ワンを帰しに行ったのだ。だからそれが一応の弁明になってるし、一定数の人たちはそこに引っかかりを覚えてる人たちがいるのも確か。盗んだものをわざわざ帰しにいくか? っていうね。だからレスティアでも、危ないけど、まだ普通に歩くぐらいは出来る訳でね。


 だから僕達も本当に盗んでやる……なんて段階まで行ってないわけだ。報復的に本当に盗んでやろうか!? なんて思う段階まで来てない。それを僕とメリッサをはめた奴らもわかってる。けど……どうやら奴ら、僕と会長の繋がりとかを切るのも狙ってる節がある。どこまで僕達の情報を握ってるかは知らないが……一体何が狙いなのか。もしもあの悪巧みしてる連中が僕や会長の事をリアルで知ってる奴なら……恐怖さが増すな。

 LROだけの相手なら、簡単なんだけどね。とりあえずは彼奴等の思う通りに事態は進んでる……そう思わせる必要がある。そうして僕とかが追い詰められて行くように見せる。


「でも、証拠っていってもな……」

「まあ最悪捏造できるけど……多分もう一度接触して、それを彼らは得るはずだよ。まあもしかしたら前回で、それもやってるかもだけど」

「そうなるとレスティアうろうろする意味が……な」

「まあ、レスティアの中にいる必要はないんじゃないかな? スオウの動きは把握してるみたいだしね」


 ゾクッとした。いや確かに、今日は色々とレスティアを騒がしくしたけどさ……奴らの口から詳しく僕の行動が語られた事に……ね。ゾクッとしたよね。なるほど、ストーカーとかにあう人の気持がわかった気がする。こうなんか生理的な嫌悪感があるよね。知らない奴が自分の事を知ってるって。


「とりあえず適当な建物の中に出すから、そこから出て、普通にちょっと鬱憤ある感じで、やさぐれてモンスター狩りでもしてたらきっと接触してくるよ」

「僕に演技力なんて期待するなよ」

「大丈夫。スオウなら出来るよ」


 こいつの僕への信頼って百パーセントなんだよね。僕はお前ほどに優秀じゃないって知ってるだろうに……まあ昔からだし、ため息一つで、僕は会長が用意したゲートからこの空間を出る。

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