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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1452 校内三分の計編 112

「どうだ? 道はできたか?」

「もうちょっと待ってなさい。あと少しで落とせそうな奴が何人かいるから」

「ふっ、流石は『無限変化の姫』と呼ばれるだけあるな」

「私を捉えられる存在なんていない。そう、そして私に落ちない男もいないのよ。結局、世の中顔なのよ。あとはほんのちょっとの好みの性格を練り込んでやれば、勝手に隙きになってくる」

「痛いこと言うやつだな相変わらず」


 その建物には数人のプレイヤーがいた。こうやって客観的に見ると、ガチガチの装備をつけた奴らが屋内でもそのままって結構違和感あるよね。後衛の人たちならそこまででもないんだけど、前衛でごつい鎧とか着てると、屋内では違和感が強く感じる。うーん民家とかだからだろうか? 酒場とかなら、別段そうじゃないしね。多分くつろぎの空間みたいな場所なのに、ごつい鎧とかが浮いて見えるんだと思う。


 一人はまさになんか所々から角が出てるような鎧を着てるしね。カブトムシみたいな色してるよ? テカテカ具合も昆虫っぽい。更に皆さん、武器もそのままだし……今から一戦始めてもおかしくないような装備……仲間だよね? なんか見てる感じ、ピリピリした感じがある。まあテア・レス・テレスという巨大な組織を潰すために、いろんなところが手を組んでる……としたら、この雰囲気も納得だけどね。

 なにせ正攻法ではテア・レス・テレスを倒すのは難しいと判断された。案外いい線言ったとか言われたりもするけど、この前のエリアバトルは勝敗だけ見たら、挑戦した方がボロ負けしてるからね。あれを見て正攻法では効力できないから裏道を探そうとするのは当然だ。


「あんたのところに裏切り者がいるようだけど、トップとしてどうするの?」

「そんなのは簡単だよね」


 さっきまでの会話を聞いて、ローレのやつがからかうようにそういった。完璧だとか言われてる会長率いるテア・レス・テレスで裏切り者が出てるっていう事実が面白いらしい。クスクスとして

馬鹿にしてる感じが出てるけど、会長は笑顔で返すだけだ。


「こっちにいた方が得だって思わせればいいだけ。リスクに見合うリターンがないと裏切りって実行されないからね」

「ご褒美で釣るって事? 愚策じゃないそれ? 馬鹿な低民共はどんどんつけあがるわよ?」

「与えなくてもいいよ。誰もが恐れるのは、現状からの変化だからね。皆が求めるのは安心なんだよ」

「こんな世界で楽しんでるにそれはどうなの?」

「でも、ローレちゃんだって、突然召喚の力が失われたら嫌でしょ? そういうリスク取れる?」

「それは……極論じゃん」

「でも、安心を選んでるのに変わりはないよ」

「私は実は色々とやってるし」

「そうだね」


 ニコニコしてる会長にかなわないと思ったのか、視線を会長から外して映像の中の奴らに視線を向けるローレ。


「無限変化の姫……ね。私以外に姫なんていないはずだけど?」


 なんだその自信。いやいや、お前以外にも姫はいるでしょ。暴論にも程があるやつがいたものだ。そんな事を思いつつ、僕たちは見られてるとも知らずに話を続けるそいつらの話に耳を傾ける。

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