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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1438 校内三分の計編 98

「日鞠ちゃんに勝てる案が欲しいよ!!」

「止めてくださいセッツー。公には私達は今はまだライバルですよ。まあ、今の話を聞くと、セッツーがこうなるのもわかりますデスけど」


 私は放課後、自分たちの選挙協力者達の裏を掻き、クリスと女子トイレであってる。そしてその女子トイレにはクリスの協力者達。いやね、こういう裏事的な事はクリスの方が得意なのだ。私はどうしても……ね。会いたいって言ったら、クリスが準備を整えてくれた。学校のトイレの中で、私とクリスは向かい合ってる。


「うーん、でも撃てる手は打ってますデスよ? 調べによると私の票をセッツーに渡してなんとかどっこいどっこいデスね。まあけど……当日はどうなるかわかんないデスね」

「そんな……」

「だって投票は匿名デス。はっきり言って、この学校の人達、まあ私達を応援してる人達も含めて、本当はわかってるデスよ。皆、誰が生徒会長でないといけないのかって事……」

「それは……」


 否定できない。私達は生徒会長になりたくて生徒会長選挙に立候補したかと言われると、実際怪しい。ほぼ私怨というか……ねたみというか……そんなのが立候補した理由の原因だよ。クリスはただ単に、面白そうだったからだろうけど。私はいつだって不安だよ。LROの中ではスオウは私の為に粉骨砕身してくれた訳だけど、ここでは違う。てかもうほぼ私に構うのは助けた義務というか、責任感からだ。そこに恋があるのかと言われると……ね。私は恋や愛が欲しい。


 でもスオウと日鞠ちゃんの間には入ってけなくて……だからこそ焦る。私はスオウと一緒に暮らしてるのに……そういう風にはなれない。もっと自分が積極的にアプローチするべきなんだろうけど……恥ずかしいって部分はある。ワガママになれればスオウにたいしてもね。今は頑張って支持者の人達に対してやってるけど、案外私はワガママ言ってもいいらしい。私が何も言わないよりも、私の荒唐無稽なワガママをなんとか叶えようとしてくれた方が、より結束が固まってる感じある。


 これは驚きの発見。多分クリスの奴はしってたんだろうけど……実際クリスなら、日鞠ちゃんの代わりを出来そうではある。なにせこいつの正体は……まあそこはいいか。でも確かに、本気で私やクリスが生徒会長を務まると思ってないように、皆私達を応援してくれてるけど、本当は生徒会長は日鞠ちゃんのままが良いと思ってる。勿論本気で私達を応援してくれてるけど、本当に私が生徒会長でいいの? って聞いたら、きっと皆……


「でも、勝てない戦いはしないデスよ。それに生徒会長に摂理がなっても、副会長に日鞠を選べば言い訳デスし。それなら皆納得してくれます。そして摂理は日鞠に勝ったって言う優越感も得られます」

「なんかそれじゃあ、私が嫌な奴みたいじゃん」

「実際そうデス。でも、私はただ綺麗な花より摂理みたいなのが好きデスよ」


 そう言ってクリスの奴が私の髪を一房持ち上げながら匂い嗅いでる。ちょっと恥ずかしいんだけど……


「私はスオウに好かれたいの」

「それならもっと私の提案通りにアピールするべきです。生徒会長選挙に出るより、効果的デス」

「だってアレは!? ……あんなの……無理」

「摂理がやればイチコロなのに」


 私の最終的な目標はスオウだからね。それならクリス的にはもっとぐいぐい行けって事で、色々とセクシーな事のアドバイスも貰ってる。それこそ、嫌らしいネグリジェとか……スケスケの奴ね。それを貰ってたりもするけど……流石にまだ着たことない。だって……流石に……それにもしも襲われたらって思ったらね。スオウになら良いんだけど……でもやっぱり最初は優しくして欲しいというか……心の繋がりって大事じゃん。


「まあけど、今日鞠がスオウの票を求めてたのはよくわかんないデス。スオウの事を庇った……っていう行動でもないようデスしね」

「あれは……ただ、私に見せつけただけだと思う」

「そんな短絡的な思考して無いデスよあれは」


 クリスは結構確信めいてそういう。クリスは最大限に日鞠ちゃんを警戒してるからね。でも……それでも私のこの勘は間違ってないと思う。


「ううん、私にはわかる。だって、恋のライバルだもん」


 私だって確信してる。あれは私への牽制だって。

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