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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1434 校内三分の計編 94

 生徒会長選挙も後半戦に入ったからか、クリスと摂理の陣営はかなり積極的に活動してるみたいだ。昼休みになんかやってたらしく、道場から教室に行く間に渡り廊下とか使う訳だけど、グラウンドの方から沢山の生徒が歩いてきてた。一体何やってたのか? ちょっとグラウンドの方の足をのばしてみるけど、既に昼休みはおわって、さっさと午後の授業の為に皆が移動してるから、当然、グラウンドの方にもそんなに人はいない。何があったのかよくわからないな。

 もう今からはお昼も食べられないから、僕は急いで自販機所にいき、飲み物だけお腹の中に入れる事に。ほら、最近は腹にたまるとかいう飲み物もあるじゃん。高校の自販機にあるかはわからないが、日鞠の奴はそういう設備にも色々と手を加えてる。事実、この学校に入ったときは、一体何年前の自販機? という感じの古さだったんだ。それになんか二列しかない感じで入ってる商品も古いみたいな? ある意味そういうのだから貴重だったと思うけどね。学校に設置されてたから、長く使われてきたんだろう歴史的な物が見えてた。

 まあけど、当然電子決済とかは出来ない奴だったからね。最近はスマホでピって感じでやるとか、それこそスイカとかのカードでピってやる感じじゃないと、買えない生徒だっている。現金を持ち歩かない生徒は結構いるんだ。そういう不満は大きかったらしいから、日鞠が生徒会長になってから、最新の自販機が一階二階三階にそれぞれ導入された。今までは売店に並列して、そこに二台の自販機があった。古い奴ね。


 そうなると、上級生になる程に買いに行くのが大変だった。なにせわざわざ一階に行かないといかないからね。なので自販機をそれぞれの階に設置したのは英断だっと思う。勿論電子決済対応で、意識高い感じの飲み物が結構ある。そしてどれも紙パックなのは、環境配慮も考えてあるのかも? なんか各種栄養素とかが入ってるのが多い。集中力増強! とかでかでかと書かれてる奴とか、ビタミン何か――とか大きく売り出してる。その中に小腹が空いたときにぴったり! とか言うのもある。ダイエットとかしてる女子はこれしか飲まない……とかやってるとか聞いたことある。


 まさか自分が飲むことになるとは……でもこれを飲んでると、お腹が鳴ることはないから、それなりに効果はあるみたいな? とりあえずそれを買ってその場で飲み干してゴミをゴミ箱へ。そして無駄に運動した疲れを押して教室に行くと、僕が入ると同時に喧噪がピタッと止まる。


(ほんと、嫌な空気だな)


 熊先輩がああは言ったけど、まだ広まってないだろうし、そもそも広まってもこの空気はどうしようもないだろうと思う。日鞠が誤解を解かない限りは……僕はきっと敵視され続けるだろう。


「スオウ無事だったか」

「まあなんとか」


 秋徒の奴が僕に話しかけてきて、その空気は壊される。やっぱり持つべき者は親友だね。


「そういや、なにかグラウンドの方でやってたのか?」

「ああ、クリスの奴が放送使って生徒集めてたからな。めっちゃ踊ってたぞ」


 踊ってたんだ。あいつは本気で生徒会長も目指してる訳ではないと思ってたんだけど……どうなんだ? 


『摂理は?」

「摂理も同じグラウンドの方に居たな」


 本格的に手をくむのか? 今までは別々にやってたが、結局このままでは日鞠には勝てそうにないからな。日鞠へのネガティブキャンペーンはあんまり効果無かったからな。そこで僕は気付いた。


「まさか摂理も踊ったり?」

「まさか、あいつは踊れないだろ」

「まあ、そうだよな」


 摂理は足が悪いからね。流石に踊るのは無理だろう。そんな話しをしてると、廊下の方から取り巻きと共に摂理の姿がみえた。相変わらず鈴鹿の奴は既に教室にいる。なんか鈴鹿と距離が出来てるけど、摂理的には良いのかな?

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