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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1417 校内三分の計編 77

 協会には入ると、その空間はなんか外からみたよりも広かった。あれか? 空間拡張系の仕掛けを使ってるのか? 違和感ががある。普通の人は違和感なんて覚えないだろうけど、なんとなくの気持ち悪さがあるんだよね。罠がある空間みたいな感じ? 


 多分感覚の問題だと思うけど。協会はステンドグラスから陽光が差してて中は明るかった。蔦が絡まってた筈なのに陽光が差し込んでるなんておかしい? それは僕も思うが、多分、空間拡張と同じように、中は弄られてるんだろう。だから蔦で覆われて、日の光なんて入らない筈の協会でもこんなに明るい。


「これって……」

「ヴァレル・ワンじゃない! よし!」


 いや、メリッサの奴その「よし!」はなんだよ。おかしいだろ。ここのヴァレル・ワンをどうするつもりだ。けどこれは……


「なかなか壮観ですね」


 何故に協会の中にヴァレル・ワンがこんなに並べられてるのかは謎だが……倉庫なの? しかもよく見るとどれも形が違うな。ヴァレル・ワンはシンプルな一本の棒の様な形というか、そんなのだけど、ここにあるのは、基本的にそれはかわらないけど、ペイントとかが違うし、棒の側面に何かついてるのとかある。他にも色々と改造されてるようだ。


「へぇーこんな風に出来るんだ」


 試乗したのもそれなりにカスタマイズしてあったと思うけど、ここにあるのはそれ以上にカスタマイズされてるように見える。もしかしてこれはテア・レス・テレスの人達の物? それにフラワーキャッスルにあってここに補完されてるって事は、それなりに上の方の人達の……


「ヴァレル・ワンはカスタマイズ性の高さも魅力ですからね。そういうの男の子は好きなのでは?」

「そうですね。ワクワクします」


 こういうメカメカしいのを作ったり、組み替えたりするのはやっぱり男心をくすぐるよね。魔法とかもそうだけどさ、LROは基本そんな技術的には進んでるっ世界ではないし。魔法で大抵の事は解決するというか、まあ発展の余地を残してるのかも知れ無いけど。

 だからこそ、こんな世界でこう言うメカは個性があっていい。飛空挺の新型もかなりのオーバーテクノロジーだが、あれは自分たちで何か出来る物でもない。でもヴァレル・ワンは違う。自分の物に出来て、自分でカスタマイズできる。

 そしてそれみ見せびらかすイベントまでテア・レス・テレスは用意してる。上手いよ。流石に日鞠の奴だ。


「どうですか? 少し乗ってみては?」

「ええー、いや、それは不味いでしょう? これって誰かの所有物なのでは?」

「大丈夫ですよ。皆さん、チーム内では貸し借りくらいはしますから。貴方なら大丈夫でしょう」


 どういう扱い? 僕は一応テア・レス・テレスではなくて、ローレの奴のチームに所属してるんだけど……でもちょっと興味ある。シートとかもなんか機体によって違うし、こだわりが見て取れる。


「どうぞどうぞ」


 そんな言葉に促されて、僕は一つのヴァレル・ワンに乗ってみる。

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