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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1411 校内三分の計編 71

挿絵(By みてみん)

 本当にテァ・レス・テレスの本拠地であるフラワーキャッスルまでやってきた。枯れない花が咲き誇る城だからフラワーキャッスルだけど、誰が言ったかは定かではない。

 もっとテァ・レス・テレスが小さかった事を知ってる人なら、最初はこんなんじゃなかったって知ってるだろう。


 てか、城って1位になってから作ったはずだし。最初から花が咲き誇るエリアではあったけど、会長はそんな自分の権力の象徴みたいな無駄にでかい建物は作ってなかったんだよね。

 それこそ、普通の一軒家とか使ってた筈だ。


 そもそもフラワーキャッスルは主に観光目的に作られた筈何だよね。1位になって、LROと繋がった訳だけど、そうなるとLROの国々との交流が起こったはずだ。筈なのは、そこら辺は僕は知らないからだ。

 なんか日鞠の奴がLRO始めてた――いつの間にか、エリアバトルを制してた――みたいな?


 まぁつまり何が言いたいかというと、メリッサには悪いけど、ここには会長は居ないって事だ。いや、それは誤解か。居ないわけじゃない。城には居ないってだけだ。城のもっと奥の方にはいる。城にはテア・レス・テレスの主要メンバーは住んでない。ただ住んでる気配は見せてるけどね。観光目的のフラワーキャッスルだが、ただの観光の建物だと限界があると会長は感じたんだろう。

 何を客はみたいかって事を考えたんだと思う。最初はそれこそ、こんな綺麗な城的な物は対抗できるのはアルテミナス城くらいだしね。まあけどアレは古くか有る古参の城って感じで重厚感が凄いのに対してフラワーキャッスルはもっと軽い。


 まあ流石に古くある必要なんてないからだろうけど、フラワーキャッスルはそれこそアニメとかから飛び出してきたような、理想の城? 的な物を色濃く感じる。実際の城にはきらびやかじゃない部分、それこそ実用的な所だって必要じゃん。でもそんなのは取っ払ってるよね。見た目百パー……いや百二十パーみたいな? そんな趣だから。


 でも見た目で釣られるのは最初だけってのもわかってる。だからこそ、テア・レス・テレスはあたかもここでこの広大なエリアを運営してます……的な物を見せてる。観光を助けるNPC達だけじゃなく、何やらせわしなく動いてるテア・レス・テレスの制服を着たメンバーが歩いてたりする。それにテア・レス・テレス程に大きいチームなら、人気のプレイヤーってのはいる。


 基本会長がめっちゃ有名だが、会長はそんな表に出てきてるわけでもないからね。その代わりに表に出てるプレイヤーがいるし、それだけじゃなく、見た目が基本良いLROなんだから、大きなチームでそれなりの地位って奴は泊になる。だから人気だって有るわけで、そう言う奴とこのフラワーキャッスルにきたら会えるっていう目的の人もいる。


 ほら今も、前方でキャーキャーという黄色い声援が……


「すみません、よろしいですか?」


 おい、よくあれだけ女がたかってる場所で自然と声を掛けるな。周囲の彼のファン達の視線がヤバいぞ。メリッサの奴は目的の為ならきっと手段を選ばなくて邁進する奴なんだろう。それは別にいい……僕に迷惑を掛けなければね。

 それが無駄な思いってのはわかってる。なにせあいつのアテは僕だからね。


「それはルール違反ですよお嬢さん」


 おお、僕の名前を出す前に、見事に彼はそういって交わしてくれた。かなり慣れてるねあれ。いつもなら「けっ」とか思う所だけど、今回は素晴らしい。褒めてあげたい。周りの女達も「そうよそうよ!」と言って抗議してる。そして僕とすれ違う時に、ボソッと彼はいってくる。


「会長の手を煩わせないでください」


 いや、だから僕のせいじゃないから。メリッサの奴が暴走してるだけだから。僕はヴァレル・ワンが貰えるなんてこれっぽっちもおもって無いから!

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