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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1410 校内三分の計編 70

「サボってたんだ?」

「サボってない。たまたまだよ。やる事やって、帰ってきたらお披露目イベントに出くわしただけだ」

「そんなの無視しなさいよ」


 なにこいつ、鬼なの? ちゃんとやる事はやってたって言ってるんじゃん。遊んで訳でもないのに、そこまで言われる言われるないよね。まあ楽したくてまだ初めて間もない人達のパーティーに加わってやってたけどさ。でもサボりじゃない。ないったらない。だから僕は堂々としとく。


 僕とメリッサの奴はバチバチと視線を交差させてる。


「おいおい、こんな所で何見つめあっ――ぶおおおおおおお!?」


 横から余計な事をいってきたプレイヤーがメリッサの鞭に容赦なくぶったたかれて吹っ飛んでいった。哀れな奴だ。空気を読めよ。僕達は確かに見つめ合ってた。まあ実際にはどっちも険しい目をしてメンチを切ってたわけだ。そこに甘い空気なんてなくて、ビシバシとかいう効果音の方が相応しかった筈だ。決して少女マンガみたいに背景に花が咲き誇ってた……なんて事はない。

 それを理解出来なかった哀れなプレイヤーの末路なんてあんな物だ。僕達は一瞥すらしてない。


「別にそのくらいいいだろ? あんな楽しそうなのは見逃せる訳ないし」

「ローレ様の要求よりも優先度高い物なんてないでしょう。家臣の自覚足りてないわよ?」

「いや、家臣じゃないし。そもそもが抜ける為の条件だからやってるだけだ」

「抜けてどこに行くのよ。嫌われ者でしょアンタ」


 こいつ、セラよりも言葉が鋭利だぞ。僕じゃなかったら泣いてるかも知れ無い。僕もさっきからグサグサきてるから。セラの奴も毒舌だけど、最近はそこまででもないし、四六時中毒を吐いてくるわけでもない。時々グサグサくる事を言うくらいだ。 

 それにセラにはなんだかんだ世話になってる。でもこいつはなに? なんでこんなに偉そうなのか意味がわからない。確かにそれなりにローレの奴に重宝されてるのかもしれないが……あいつ多分、お前の事興味無いぞ。ローレにとって自分以外は駒みたいな物だ。


 僕の事はちゃんと認識してくれてるけどさ、あいつ自分のチームにどれだけ人数居るとか知ってるのかな? 知ってても数としか把握してないと思う。そんな奴だ。ローレに取ってはチームのメンバーよりも召喚獣の方が大切だと思う。


 メリッサも最初は普通に真面目すぎる奴なのかなって思った。その程度の認識だったが……なんか一方的にローレを信仰してるというか……でもそれもなんか違和感あるんだよね。この前、ローレのエリアに行ったとき、たまたま、本当にたまたまローレのチームで数少ない知ってる奴にあったからメリッサの事を聞いてみたら、なんかこいつ評判かなり悪い。


 どうやら、ローレにめっちゃ媚びて自分を売ってるらしい。そしてローレにメンバーの悪口を吹き込んでるんじゃないかって……心当たりがある事があるらしい。それを聞いてなんかメリッサに対して不信感が出てきたよな。普通にローレの事を想ってるからこんな厳しく言ってくる奴なら、問題なんて無かったんだけど……


「お前には関係ない。それにやる事はやってる。ヴァレル・ワンだってその仕組みには興味あるし調べれば有意義な事だってあるだろう」

「ああ、そう言う事。なら、もらいにいきましょうよ」

「はい?」


 なんだ? 何言いだしたのこいつ? 僕にはわからない。


「だって、会長と知り合いでしょ? なら一台くらい、貰えるでしょ」


 メリッサの奴がどういう思考回路をしてるのか僕には想像できないよ。

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