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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1400 校内三分の計編 60

 この学校の選挙活動期間は一週間で、今までは金曜日に応援演説とか立候補者の演説、そして投票があり、休みを挟んで月曜日に開票結果が張り出されてた。でも今回はちょっと違う。普通の選挙活動期間が一週間なのは変わらないけど、更にあと三日が足されてる。その三日が何かというと、会長候補会談である。


 一体それが何かというと、まあようは会長候補である三人。私と日鞠とクリスが会談? 言い合い? なんだっけディベート? って言うのをやる……みたいな。そしてそれはネットを介して配信されるのである。本当は学校で時間を作って……とかやろうと思ってた。それこそ放課後とかね。でもスペースがね。会議室とかでも良いんだけど、それだと見れる人も限られるし、授業を削るなんてのはもってのほかだった。


 だからネット配信だ。Youtubeとかの公の奴ではない。この学校が提供してるアプリで学校関係者だけが使えるやつでだ。ちゃんとコメント機能とか、ライブ配信だって出来て、アーカイブでいつでも好きな時間に見返せる。それを三日間して、最後に投票だ。


 そこだけはどんな応援もない。他人の力は使えない。立候補者それぞれの地力が問われる場所になる。こんな物を挟み込むなんて、日鞠は酷いと思う。日鞠があんまり積極的に選挙活動してないのは、これが有るからってのもあると思う。


 まあそれに現在会長である日鞠はこれまでの実績から、普通に生徒会の活動をやってれば、それでアピールになると思う。だから最後にこれだ。クリスもそうとう口が上手い。はっきり言って私が圧倒的に不利だ。二人とも私なんかよりも圧倒的に成績良くて頭の回転速い。


 一体どうしたらいいのか……今はなるべく考えないようにしてるんだけど、いつまでもそうではいられない。だからこうやってふと思う。今は放課後、私は生徒会長選挙の活動の為に私達に与えられた多目的室に来てる。クリスにも勿論他の部屋が与えられてる。


 日鞠は普通に生徒会室を使ってて、一応三人の活動拠点は離れてる。スパイとか、考える人もいるかもだからね。私が何も言わなくても、そう言う事、多分やってると思うし。


「姫、ご命令消化しました!」

「はい?」


 何を言ってるのか? とか思った。だって本当におぼえてない。私は首をコテンと傾ける。けど、皆がやけに胸を張ってる。どうしたの? 私は一応少なからずいる手伝ってくれてる女子に視線をむける。するとなんか肩を動かして「仕方ないですね。男子達は」的なモーションを取ってきた。いや、内容が知りたいんだけど……


「我々は今朝のご命令を遂行したのです!!」


 ああー思い出した。今日校門で選挙活動してたこの人達に、私は持ってたビラを全部配るように言ってた。多分それの事だ。それにしても何? このご褒美を待ってる犬のような男子達は? 私は一人の男子に気付く。クラスメイトの子だ。なるほど……多分私が彼にやったことを聞いたのではないだろうか? ああいうことが起きるかも……って思ってるのね。

 てかちょっと指先で触っただけだよ? それをここまで期待するなんて……


「ふふ」


 なんかちょっと面白い。私はそう思って怪しく笑った。

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