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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1397 校内三分の計編 57

「無茶を言う……か」


 私は自分の部屋でそんな事を呟いてた。暗い部屋にモニターの明かりだけが輝いてて、私はコントローラーを両手にもって、画面の中のキャラをうごかしてる。クリスに貰ったアドバイスは私はもっと無茶を言っていいらしい。


 私はこんな体だし、皆に迷惑を掛けてるからって、なるべく邪魔じゃない様に……皆には感謝を伝える様にしてる。自分の事は自分で……って思ってもなかなか不便だから、どうしたって周りに迷惑を掛けてしまう訳だけど、それでさえ心苦しいのに、無茶って……


「無茶って何?」


 それこそ、日鞠ちゃんに勝ちたい……とか? でもそれは実際、最初にいったんだよね。いやでもそんな具体的な事じゃなかったかもしれない。


「生徒会長とかできたら、もっと自信が付いたりするかもな~」


 ――的な言葉を皆が勝手に解釈してここまで来た感じはある。まあでもそれも実はクリスのアドバイスなんだけど。前は思わせぶりな態度でいけって奴だった。


『別に明確じゃなくて、でもそうなんだろうなーって言葉で相手を誘導すれば、周りが勝手にやってくれます。摂理の顔なら簡単デス』


 って言われた。まあ実際、簡単ではあったと思う。でもそれってね……あんまり気が進まないっていうか? 私がもっと強く引っ張っていける様な……それこそクリスや日鞠ちゃんみたいに……でも私にははっきり言って具体的なビジョンなんて無いんだよね。引っ張ろうにも、先の目的……というか目標がね……生徒会長とは、先を見据えることが出来る人でないといけないらしい。


 私達の学校の生徒会長は少なくともそうなのだ。だって誰が、今よりも劣る人に投票するだろうかって事。まあ皆日鞠ちゃんの優秀さがおかしいって事はなんとなくわかってるんだけど……まだ日鞠ちゃんはこの学校に居るわけだからね。


 いるのなら、何の不満もなく一年間を過ごさせてくれた生徒会長でいいじゃんってなる。でもだからって私に何が出来るのかっていうと……ね。とりあえずポスターに書いた事くらいは守りたい。私が考えたんじゃないけど。既に学校中に、それだけじゃなく、商店街とかにも何故かあったりする。


 ちょっと恥ずかしい様な嬉しいような……でも学校外からの投票なんて受け付けてないから、意味なんてないんだけどね。けどそのせいで注目度は高い。私もポスターの影響か、商店街の方に行くと声を掛けられる。寂れてた筈だけど、今はなんか活気づいてるらしい。

 私が生徒会長になって同じ事ができるか? と問われたら気っと無理だ。所詮は私は顔以外は突出した何かなんてない。私はだからこそ、私だから……美人だから許される――ただしイケメンに限るの、ただし美少女に限る――を私はもっとやった方が良いのかも知れ無い。


 色々と経験無い私はクリスはそういう男の子の壺みたいなのは教わったけど……それで無茶していって、どうなるんだろう? 日鞠ちゃんに対抗できるようになるのだろうか? まあけど他に策はないんだけどね。画面の文字は私の勝利を告げている。

 古いゲームは簡単だ。私でも簡単に勝てる。けどリアルはそうはいかない。特にラスボスがいるとね……結局はやってみるしかない。今の私は完全に周囲におんぶに抱っこだし、まずはそれをどうにかしないとね。

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