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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1392 校内三分の計編 52

 レスティアの前の花のアーチを出たところにたむろしてる僕達プレイヤーはテア・レス・テレスが行き成り見せてきたヴァレル・ワンという機械にワクワクしてる。なんと次は動くところを見せてくれるらしい。どうやって動かすのか……まあコクピット普通に見えてるけどね。これ。カヌーよりも丸っぽい形のヴァレル・ワンはふわふわと地面から僅かに浮いてる。


 その機体の真ん中からちょっと後ろに座席があるから多分あそこに座ってどうやって仮想獣するんだと思う。座席は一人分しかないから多分これは一人乗りだろう。まあめっちゃ細いしね。縦にもう一つ座席を作れそうな気はするけど……今回の一人乗りなんだろう。


 僕達は自慢げに語ったあのモブリが運転するのかと思ったけど、どうやら違うらしい。一人の男が歩いてくる。そいつはF1とかで来てそうな真っ赤なスーツに身を包み、赤いグローブをこれ見よがしに引っ張ってこれから自分が乗るんだぞ――的なアピールをしてた。


 でもヘルメット的な物は持ってない。リアルなら絶対にヘルメット必須になると思うけど……ここはLROだしいらないんだろう。カヌー的な形をしてるが、ちゃんと風とかを避けるとかのフロントガラス? 的なのはあるしね。

 

 スピードを出しても風の精で目が開けられない……なんて事はないんだろう。


「さて、皆さんこれからヴァレル・ワンの走りをお披露目しよう。まあ誰もが私の様に走らせる事が出来る訳ではないが、極めればここまで出来る……とだけ思っておいてくれたまえ」


 そう言って彼はピッシリと固めて動くはずのない髪をかき分ける動作だけする。確かに長身で体もがっちりとしてて、けど筋肉だけが主張してる様なガチムキではない爽やかイケメンにはその動作は似合うとしか言えない。マジでなんかF1とかのレーサーっぽい。


 いや、テレビ中継とかでも見たことないんだけどね。イメージでしかない。でもなんとなくF1とかのレーサーって格好良い人が多いイメージがある。気のせい? まあいっかとにかく彼はなかなかに様になってるイケメンだ。そんな彼は浮いてるヴァレル・ワンに「はっ!」と言って飛び乗った。それ必要? とか思ったけど、みんな何故か「おおー!!」とか言ってたからグッと我慢した。

 きっと皆僕よりも興奮してるんだろう。どういう風に操縦するのかと思ったら、普通にハンドルが出てきた。けどまん丸じゃなく、普通のハンドルの上と下を取っ払ったみたいな感じだ。機体が車よりも小さいし、ハンドルも小さくしてるのかも。そもそもがなんか収納式だったし。収納式になかったら丸に出来たのでは? という疑問はとりあえず置いておこう。


 ハンドルがあるって事はやっぱりアクセルとブレーキもあるのだろうか? そう思ってると、なんか空中に大きな映像が出てきて、ヴァレル・ワンの内面図みたいなのが現れた。まあ勿論、エンジンとかどういう仕組みなんてのは見せてない。あのイケメンがどうやって操縦するのかをわかりやすく見せる為の図の様だ。それによると……まあ車と大差は無い。


 違いは昨今の車は大体オートマだろうけど、ヴァレル・ワンはマニュアル車って事かな? ギアは側面に埋め込まれてるみたい。最高速度が500キロとか書いてあるが誤字じゃないよね? 皆が色々と興味津々にそれらを見てる間に、僕は一瞬で全部読み取れた。まあ理解できないところもあるけどね。僕は車とか運転したことないし……


「さあ、その目をかっぽじってよく見ておけ!!」


 ヴァレル・ワンの下部から蒼い光が漏れ出した。それに伴って風が吹く。僅かに上昇したヴァレル・ワンは次の瞬間、皆の視界から消えただろう。まあ僕には見えてたけど……加速度不味くない? いやLROだから別に死にはしないのか。リアルだったら絶対に内臓にダメージ入る加速してたよ。

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