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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1384 校内三分の計編 44

「それでデスね摂理」


 私はケーキに食べる事に夢中になってたけど、そのクリスの言葉でここにきた目的を思い出した。私は口に入れた生地の甘さとフルーツの酸味を味わいつつ、クリスへと視線をむける。


「昨日の夜、スオウ帰ってきてましたか?」

「?」


 どういう意図の質問? てか、昨日のスオウ……別に何ってわけでもなかったような。


「普通にいたよ? LROやってたと思う」


 なんだか時々その手の質問してくるよね。なんの確認なのかわからない。それにスオウは生徒会長選挙にほぼ関与してないし。そっちの対策の話しじゃなかったの? 


「なにやってるか知ってますデス?」

「うーん、そこまでは知らないかな? 最近は孤児院にも来ないし……多分ローレちゃんにこき使われてるんじゃないかな?」


 スオウは私達やアギト達のチームを蹴ってローレちゃんのチームに入った。まあきっと理由があるんだと思うけど……そのせいで向こうでも会う時間が減ってしまった。別に前は何をやるわけでもないときは、孤児院に顔を出してたのに、最近では全然だ。寧ろ、マイオさんとやってる時の方が多い。だってあの人、領主なのにやたら孤児院に来るんだもん。プレイヤーでそこそこの立場に居る人って今はもう少ないはずなのに、あの人は領主とかやってる。


 実際私にはLROの領主の仕事がどんなものかはわからない。だって私はそんなのやったことないからね。でも前にアルテミナスとかいうエルフの国を統治してたアイリが言うには、やれる事はいっぱいあるらしい。寧ろ国のトップよりもああいう、地方領主のほうが裁量権とか多いんじゃいかな? とか言ってた。


 まあ確かに、国のトップとか下手な事出来ないよね。それに比べれば、地方領主のほうが気楽なのかも? まあそんな事はどうでもいいだ。


「なんでスオウの事なんか?」

「ちょっと気になっただけです。それにやっぱりスオウを取り込みたいじゃないデスか」

「それはそうだけど……」


 でも皆スオウには嫉妬してるからね。なにせ日鞠ちゃんの幼なじみで、私と一緒に住んでるってのがね……特に男子には耐え難いことみたいだ。別段、皆が思ってるような事は無いんだけどね。寧ろそんな甘酸っぱい事があったら……と思う。


 寧ろ期待してたよ! でもないんだよね……まあ毎日家で会えるのはいいけどね。一緒の家に帰るってなんか夫婦感あっていい。


「それよりも……これ、あんたの仕業でしょ?」


 鈴鹿ちゃんが本題に入らない私達を見かねて、スマホの画面を見せてくる。学校専用のアプリの中の掲示板に書き込まれた文章と音声ファイル。それが今日一日の話題だったのは間違いない。何か日の出ジャーナルの人達から釈明とかあるかと思ったけど、別に何もなかったし、日鞠ちゃんも別に何か言うってこともなかった。


 これ幸いと、クリスの支持者達がこのネタを拡散してるはわかってる。なら、これを投稿したのもきっと……って事だろう。


「まあ誰が投稿したかってそんなに問題じゃないデスよ。ようはネタが面白いかどうかデス」


 そこは真実かどうか……とかじゃないんだ。とか私は思った。

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