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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1381 校内三分の計編 41

 私達はクリスに付き添って喫茶店へといく。でも歩いてる時に気付いたけど、喫茶店とか、女の子達よく放課後に集まってはだべってる。私とクリスは一応生徒会長選挙のライバルで、あんまり繋がりがあるとは思われたくない。


 まあ大体の人は私達が友達とはしってるけど……なかなかこの生徒会長選挙が盛り上がりを見せてるから、変な詮索されても面倒なんだよね。だから最近はお昼もそれぞれの支持者達と取ってるわけだしね。だからこの三人で下手にカフェとか大丈夫かな? って。

 でもクリスの奴は天然ぶってるけど、こいつの裏には計算しかない。それを私は知ってる。学校の皆はクリスの事をただの美人で陽気な外国からの留学生とか位にしかおもって無いだろうけど、クリスの本当の立場はそんな生やさしい物じゃない。

 まあ私も最近は普通の留学生くらいにしか思わない事多いけどね。でもそうじゃないんだよ。そう思ってると、クリスはなんか看板も何もない、民家の前にたどり着く。


「ここデス」

「いや、ここ民家だよ? あのね……外国ではどうか知らないけど、日本じゃ勝手に他人の家に入っちゃだめなんだよ?」

「しってますよそんなこと」


 私の諭すような言葉に何やら唇を尖らせるクリス。流石にそこはわかってるか。でもいや、ホント、ただの民家だよ? はっきり言って想像以上に民家だからね? 実はちょっとオシャレな感じが漂ってるとか――でもない。本当に普通にそこらの周囲と一緒な民家だ。車が一台合って、二階建てで……うん、普通の民家だよ。スオウの家の方がまだ大きいよ。


「これ」


 私が困惑してると、鈴鹿ちゃんが表札の下にもう一つある看板を指さす。確かにそこには『喫茶大鷲』とか書かれてた。でもね。めっちゃ手作り感あるよ。これを真に受けてこの民家に入れる人は日本人には少ないんじゃないかな?

 だってこれを見ても、普通はここが喫茶店なんて思わない。子供が作ったのをここにつけちゃったのかな? ――て思う位た。


「ここ、テイクアウトもやってるデスよ」

「テイクアウト!?」


 そんなシステムまで喫茶店で採用してるの? 一体どうやって? 


「これ?」


 そう思ってると再び鈴鹿ちゃんが指さした。そこにはQRコードがあった。それを鈴鹿ちゃんがスマホで読み取る。そしてその画面を見せてきてくれた。


「ほん……もの?」


 そこにはちゃんと作られたこの喫茶店のページがあった。営業時間とか外観も写されてて、内装もあるね。いや普通の家のリビングにしか見えないけど。メニューに行くと確かにいくつかのメニューが羅列されてた。テイクアウトも確かにある。どうやら会計は電子マネー専用でiPadとかでやってるみたい。なるほど、今の時代レジなんて個人経営には不要みたい。


 よく見るとチャイムが二つあるのは一つは喫茶店、テイクアウト用みたい。中に行かなくても外まで持ってきてくれて会計できるシステムみたい。なるほど……これならテイクアウトの方が活用されてそうだね。なにせ入るのはなかなかにハードル高いし。


「ささ、安心した所でいきますよ」


 いや、全然安心はして無いけどね。ここまで見ても流石に見ず知らずの民家に訪問するのは緊張するよ。でもクリスはズンズン進み、普通にためらいなくチャイムを押した。


「はーい」


 中からそんな若奥様的な声が聞こえる。普通に家事してたそうな声で私はやっぱりここが喫茶店なんて信じられなくなった。

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