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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1371 校内三分の計編 31

 生徒会長選挙が盛り上がる中、自分達日の出ジャーナルの活動も活発になっている。いや、実は普段から活発には動いてるが、一般生徒達がそれを知ることはない。

 でも生徒会長選挙期間中は自分達も一般生徒達の目に触れる機会が増える。なにせ支持率の経過報告やら、立候補者のインタビュー、それにそれぞれに密着取材……とか色々とやる事はある。自分たちは今現在だけを見てるわけじゃない。先々の事まで見据えて取材してる。


 なにせ選挙期間中には色々と制約もあるからね。自分たちはどこかの陣営に手を貸すような報道はしてはいけない。当然だ。


「おい編集長……サーバーへのアクセスがヤバいぞ」

「いやいや、学校でのネットワークでアクセス出来るのは教師と生徒だけなんだから、それに耐えうる様にしたはずだろ?」

「そうですけど……なんか熱量? みたいな物で」

「アホなこと言うな」


 流石に熱量でサーバーが落ちるなんて事はないだろう。なにせ自分たちの作ったサービスを利用出来る人数は大体決まってる。複数の学校が参加してるといっても、数千人くらいだ。無差別なネットの海に解放されてるわけじゃない。


 自分たちは沢山の学校のコミュニティ活動を支援したり出来るサイトとかそれこそそれぞれの時間割もそうだし、更に教師の方々も活用しての情報交換や研鑽とか今や、ここらの学校にはなくては成らない物になってる。実際、色々とデータを取ったら、LINEよりも学校関連でこっちの方が使われてる。でもそれだけよく使われる様になったから、色々と監視も必要になってる。


 子供というのは感情が激しくなりやすいものだ。まあ自分たちも子供だけど、だからこそ自分たちは一枚壁を隔てる様にしてみるようにしてる。なにせ人が集まれば、秩序を保つって事は難しくなる。どこまで許すかとかね。イジメとかをここでやられる訳にはいかない。そんな事が起きると、やっぱり学生には荷が重かった……とかなる。いや、実際荷が重いよ。なんでこんなに気をもまないといけないんだって思う。でも、やりがいはあるんだよね。


 なぜか自分たちの学校の生徒会長選挙は他校でも注目を集めてるらしい。そんな要素ないと思うんだが……まあこれも学校間が近くなったからだろう。物理的にじゃない、心理的にって意味だ。実際、今までは普通他校の事なんかほぼわかんなかった。けど、自分たちが作ったサービスでいくつもの高校が繋がっている。そこには学生という括りと教師という括りしかなくて、学校間の壁はない。


 自分たちは毎日話題と、そして課題みたいな物をそこに投下してる。流石にネットの中だと言ってもためらいってあるじゃん。まあ全然無い奴もいるが……大事な事で自分たちの作った学校ネットワークサービスには匿名性はない。一応写真とかじゃなく、アバター表示になってるし、IDで投稿は出る様になってる。でもIDをタップすればそれが誰かわかる様になってる。


 ここら辺はとても激しく議論した。なにせネットは匿名性が高い――ってのが大前提じゃん。けど、学校間、というかそもそもがコミュニティとか相互間での助け合いみたいな所でやり出した事で匿名性ばかりを確保しても意味ないかなって……と言うことで一応匿名性があるようで、ないみたいな? そういう感じになってる。そして匿名性が薄いからこそ、皆書き込むことには慎重になる。だからこそ、自分たちの様な学生でも管理できる訳で、これは正解だったと思う。


 そして話題や課題を与える事で、学校間のやりとり、そしてある程度の話題の操作……みたいな事をやって方向を操ってる所もある。若者達の暴走……そんな事も防いでる訳だ。


「編集長お客様ですよ~」

「この忙しい時期に一体誰――」


 呼ばれて顔を上げて入り口の方を見ると、そこには金髪美女がいた。最近毎日訪ねてくる生徒会長選挙、立候補者の一人クリスだ。はっきり言おう……自分は彼女に誘惑されている。どうやら彼女、手段を選ばないタイプの様だ。彼女は使える物はなんでも使うタイプ。そう自分の体だって……めっちゃ困る。

過去回想がなんか広がりかけたから無理矢理時間軸を戻しました。そんな誰も過去になんか興味ないでしょうしね。

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