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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1365 校内三分の計編 25

「えっと、そもそもなんでそんな人を? リストラされたおじさんって危なくないですか? 一応ここには若い女の子が一杯ですし。リストラされたおじさんなんて失う物ないじゃないですか。女子生徒に手をだすかも」

「それは偏見ですよ。それにリストラされたおじさんだって全てを失ってる訳じゃないです。家族がいる人だっていますよ」


 確かに……それはそうだね。なら大丈夫? でもきっと絶望の淵にいるのは変わらないのでは? そうなると全てを投げ打って若い女の子に手をだしてとどめを刺すことを躊躇わないかもしれない。それを指摘してみる。


「でも実際自暴自棄になってるはずで……そう言う人間は何をするかわからないのでは? そう言う人を校内に入れるのは……」

「大丈夫ですよ。私以外、大学の講師だと思ってましたから」

「いやそれ爆弾発言ですけど!?」


 一応これ、録画してるぞ。この映像はお蔵入りか? なにせ今のは爆弾発言過ぎる。先生も知らなかったの? こいつ、まじでこんな真面目一辺倒な見た目してる割にためらいなく大胆なことをするな。この話が出たら絶対に怒られるぞ。


「なんでそんな危険な事を? てかよく、その人もこんな……うん、こんな事引き受けましたね。やっぱり狙いは女子生徒だったのでは?」


 なにせ女子高生というのはブランドである。社会の波にもまれてるおじさん達にとってはまるでそれは砂漠にある唯一のオアシスの様な存在……とかなんかエロい雑誌に書いてあった。世の中に女子高生物が大量にあるのはその為だろう。


「あの人は再起を賭けたんです。自分の可能性を探ったんですよ。いつだって、誰だって、何歳でも挑戦者になれるんです。これは元々ばらす予定だったので記事にしていいですよ」

「いいんだ……」


 心臓が図太いなこの子。全然そんな印象無かったんだけど……でも同じ中学の奴らには何回か取材してて、かなり信奉されてるのはしってる。そして呂鉢先輩のこの態度……ますます興味が出てきた。自分はとりあえず椅子に座り直して向き合う。

 この新しい生徒会長と言う人物を全生徒に届けるためにより真剣になった。


「でもそこらにいる普通のおじさんだったのなら、高校の……しかも臨時講師を務めるとか荷が重くないですか? だって高校の勉強なんて数十年とか前にしたきりとかでは?」

「そうですね。なのであの授業は私が支持を出しながらやって貰いました」

「……えっとどういう?」

「簡単ですよ。いきなり一年が来て先輩に達のお力になりたいから勉強を教えます――なんて言っても誰もまともに聞いてはくれないでしょう?」

「それはそうだね……」


 学校の中での学年差は絶対だ。そもそもが一年が三年に勉強を教えるってなんだよって感じだしね。


「教えられるの?」

「皆さん実感してくれてると思います。まあこれはステップです。行き成りでは受け入れなくても、徐々に受け入れて貰います。あのやり方は効率的に良くないですからね。でも人は理屈より感情を優先しちゃいますし、まだまだ高校生ならそうしちゃいガチじゃないですか?」

「いや……どうだろう……」


 なんか凄く高みから言われてる気がする。でも自分たちは子供と言うには成熟してるが、大人と言うには人生経験が足りない。それは確かだよね。


「ちなみに新生徒会長はどのくらいの学力があるのでしょうか? 一年次で三年生に教えられるって……おかしいですよね?」

「そんなにおかしくないですよ。ただ他の人よりも先を予習しただけです。高校の範囲は終わらせています。学力はそうですね……満点以外は取った事ないですね」


 天才……天才がここにいた。ヤバい……話しを聞くごとに自分は新生徒会長が恐ろしくなってくる。

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