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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1363 校内三分の計編 23

「ですからですね、ちょっとした情報操作です。それに色々と噂を流して貰ったり、先輩には色々と魅力的な写真を提供して頂きました」

「それでアンタが勝ったと……」 

「なかなかの激闘でした。何せ一応先輩達の方が実績がありますからね。それは安心感に繋がるでしょう。普通なら、私に投票する人なんて、上級生にはいなかった筈です」

「それは確かに……」


 自分は部室で新生徒会長の話を聞いていた。どうやら新生徒会長は裏で色々と手を回しまくってたらしい。この子、凄く真面目で大人しそうな見た目なのに、どうやらその外見はブラフらしい。そう思わせておいて、実は好戦的だ。


「でも全然選挙活動なんてして無かったよね?」

「してましたよ。確かに私は朝の校門に立ってビラを撒くとかはしませんでしたけど、全ての教室は回って自分の考えを伝えました」

「確かにそれは聞いたけど……一回ですよね?」


 なんか普通に喋ってたんだけど、呂鉢先輩の圧が凄くなってきたから、自分は敬語を使った。同級生なんだし別に良いじゃんと思うんだけどね。新生徒会長は一つ一つの教室を回って演説みたいな事をしたとは聞いてる。そのくらい、ジャーナリストとして調べてる。僕はメモを見て自分の調査を口にする。


「そういえば、そのことを詳しく聞こうと思っても、あんまり話してくれる人がいなかった……ですよ?」

「皆さん、きっと感銘してくれたんでしょう」


 新生徒会長は何を喋ったかは言ってくれない。でもあの時の先輩達の様子……確かに何かに感じ入ってた様な起臥する。今思えばだけど……


「そういえばさっき悩みを解決するとか言ってなかったか……ですか?」


 いやいや、呂鉢先輩の視線が痛い。せっかくだし、ここは勝利者インタビューよろしく、これを記事に出来る! と思ってるんだけど……呂鉢先輩の視線のせいで踏み入ったことが聞きにくい。


「ええ、それも私達新生徒会の命題です。これからはもっと、より良い学校を目指します」

「それはこれからのことで、今までもしてたんでは? 流石に教室回っただけで、票が集まるなんて思えない……です」


 そこで睨んでこないでくれよ先輩。だって流石に教室を回っただけで、票が集まるなんてそれこそどんな魔術を使ったんだって事になる。確かに印象には残るだろう。なにせまだ入学して一ヶ月くらいしか立ってないのに、上級生の教室を回る。それはとてつもなく大胆な事だ。


 そもそもが上級生の教室なんて出来れば行きたくない。同じ後者に会って、階層で隔絶されてるみたいな物なんだ。上級生が下級生の教室に行くのなら多少は……と思うが……でも実際、他の二人の立候補者はそんなことやってない。


「限定的な方達だけです」

「雨ノ森先輩とかですか?」


 その名前を出したが、別に新生徒会長の反応はない。でも彼女には最初から上級生の味方がいた。それが雨ノ森先輩だ。彼女は二年生女子の中心というか、そう言う人だ。それに実際は一番生徒会長を望まれてた人でもある。なにせ彼女も生徒会だったし、実際彼女は立候補する物だと思われてがそれはなかった。


 ただ、雨ノ森先輩は今目の前にいる新生徒会長についた。まあ最初はそれは伏せられてたけど……それもきっと戦略だったんだろう。つくづく、この真面目一辺倒みたいな見た目の彼女の姿に皆が騙されたと言う事だ。

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