1355 校内三分の計編 15
僕とメリッサの二人はレスティアへと来た。いや、レスティアに繋がってる門の前で検証して、そしてレスティアの方の門にも来たのだ。流石にさ、レスティアへと続く方は人が多い。いや、まだ人の国の方はやっぱりそこまで人はいなかった。全然街の外に行くような道寄りも多かったけど、このレスティアへと来た瞬間の人の多さは段違いだ。レスティアは門を通してLROと繋がってる。その門はLROの主要な国にあるけど、レスティアの門は一つなんだよね。そのせいで、門の周りはごった返してる。それにレスティアの街まではちょっと距離があったりする。そこで皆はさっさとレスティアを目指す訳だけど、僕とメリッサの二人は端に寄って、レスティア側から門を触る。
門は大きい。それこそ見上げる程だ。レスティア側の門は常に開いてる。それはLROの世界中からレスティアには人や物が来るからだ。この扉が閉まることはない。実際プレイヤーはこの扉を使う必要ってあんまりない。なにせここでログアウトすれば、次に入ったときもレスティアにいられるからだ。レスティアには何故か敵となるモンスターもいる。素材だってLROでは取れない物があるらしい。だからかなりのプレイヤーがレスティアを拠点にしてる。
レスティアは本当に沢山の事をないほうしてる。LROに繋がって、その世界に組み込まれてるんだ。そんなエリアはレスティアだけ。だからこそ、色々と見れる筈……
「よし」
僕はレスティア側の門からコードを見る。すると次の瞬間、バチッ!? と頭を殴られたような衝撃があった。
「づあ!?」
大きくのけぞって、そして尻餅をつく。その様子に辺りの人達がちょっと興味を示したり、笑ったりしてる。そんななか、メリッサが手を貸してくれるかも……とか思ったけど、そんな奴ではなかった。普通に他人のフリしてる。
「おい」
「…………」
なんて奴だ。とりあえず僕は自分の様子を確かめる。別段HPが減ってるなんて事は無い。今のは……攻撃ではない? 僕は頭を振りつつ立ち上がる。なんか視界がかすむ感じが有る。でもそれも何回か瞬きをすると収まった。
「だいじょ……何やってるのよ」
そのまま大丈夫っていってよくない? なんなの? 僕にだって優しい言葉掛けてくれていいんだよ? 僕は門をみる。そして手を伸ばす……けど、その手は途中で止まった。流石になんか震えるな……
「さっきの……プロテクトみたいなのは……」
日鞠の細工か? てか他にやれる奴なんていない。もしかしたら、最初から運営側が取りつけた線もあるけど……どうだろうか? どの道もう一回はヤだな……
「なにやってるのよ? さっさとやりなさい」
メリッサの奴……こいつ、これがどんな風な影響があるのかわからないんだけど!? なにせこんな攻撃は初めてだからな。だから二の足踏んでしまう。