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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1353 校内三分の計編 13

 投げたオオカミ型モンスターを詰めた袋はやっぱりだけど、普通に吐き出されてきた。いやわかってた事だ。こっちの生物とか持ち込めないしね。エリアはどんな風にも改造できる。でも、その素材とかは用意された物を利用するしか出来ない。自分は実際、エリアを全然開拓なんかしてない。だからそこら辺よくわかってない。何をコストとしてし払ってるんだろうか? なんか聞いた事ある気もするんだけど……よくわからない。

 誰もが多分思ったはず。LROのアイテムというか素材を持ち帰れないかって。今の所をそれを実現してるのは、テア・レス・テレスしかいない。それは多分許されてるから。システムに。


「やはりただエリアに送る……と言うことは無理ですね。わかってた事ですけど」

「わかってたのなら、やらせるなよ」

「ローレ様に出来ませんなんて言えないじゃないですか。さあ、ここからが貴方の出番ですよ」


 メリッサは袋を見つめてそういっている。やっぱりこれで諦める……なんてことはないか。まあ確かにローレがこれで許すとは思えないけどね。


「祝福を使えば、何か出来るんじゃないですか?」

「なにかって何だよ?」

「それは私にはわかりかねますね。私は祝福を持ってないので。でもシステムに介入できる力だと聞いてます。つまりはハッキングのような物ですよね? ならシステムに介入して、これをエリアに持っていくように出来るかも知れないじゃないですか」

「そんな事……」


 まあ完全に間違ってるとも言いがたい。確かに祝福はハッキングみたいな物ではあるしな……なにせコードを見てそれを書き換える事が出来るんだし……でも全てのコードを書き換えれるのかと言えばそうじゃない。介入できないコードって奴は存在はしてる。下手にいじる事でLRO事態に重大なバグが発生しそうな奴とか、根幹に関わる様なコードは流石に祝福でもいじる事は出来ない。

 そして思うに、こっちの素材を無闇矢鱈にエリアへと持って行けないようにしてあるのはなかなかに深いコードではないのだろうかって思う。


「流石に祝福でも介入できない物はあるからな?」

「わかってますよ。でも良いからやってみてください」


 メリッサの奴には一回はちゃんとやりましたって姿勢をみせないとダメみたいだ。てか言葉だけではローレの奴が納得しないからだろう。しょうが無いから僕は袋に包んだオオカミ型モンスターのコードをみる。でも実際、僕だって全てのコードを読み解くことが出来る訳じゃないからな……断片的にわかってるだけだし、僕が出来るのはスキルに関する事が多いというか、そっちだけというか……はっきり言って、オオカミ型モンスターのコードを見ても、どこをどうすれば良いのかなんてわからない。何体か持ってきたわけだし、それを比べて見ることは出来る。見た目は同じでも、よく見たらコードには違いがあったりもする。スキル的な所でいうと、似たり寄ったりなってる同種のモンスターでも、違いはある。それに数値的に全く一緒って訳でもないし。でもやっぱり何をどうしたら良いのかはわからないぞ。


「これ調べるよりも、原因的には、そっちでは?」


 僕はモンスターから視線を外して、エリアに繋がる扉を見る。視界を変えたときから気になってた。なんかLROのコードと違うって事に。違うというか、これは感覚的な事なのかも知れないけど、違和感がある……みたいな? いやエリアの方だと気にもならなかったきがするけど、LROから見てるからだろうか? 何やら違和感があるんだよね。


「なるほど、確かに扉の方が問題って事はありますね。なにせこっちの実装の方が新しいわけですし」

「でも、こういう運営が設置した奴をいじるなんて、バンされるんじゃないか?」


 スキルをちょっと祝福の範囲で弄るのと違う。なにせこれは皆が使う物だ。それを勝手に弄って何か起きたらって考えるとね……


「さっき祝福でも弄れないコードがあると言いましたよね?」

「そうだけど

「ならちょっとだけ弄れるかどうかだけ試してみては? 出来るなら問題ない。システムの許しが出てるという事じゃないですか?」

「それは……そうかもだけど……」


 確かに弄っちゃダメな奴は最初からロックがかかってることだろう。もしも祝福の介入を受け付けるという事は、それを最初から想定してる……のかもしれない。とりあえず僕は扉に近付いてちょっと弄って見ることにする。

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