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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1350 校内三分の計編 10

「いやいやいや、そんなの無理だぞ!」

「何故ですか?」

「何故ってそれは……」

「いえ、言い方が悪かったです。やりなさい」

「強制!?」


 恐ろしい事を言いだしたぞこいつ。もう理由なんて物はいらないって事か? 無理――なんて言葉は許され無いらしい。軍隊か何かかな? そんな所に入った憶えは無いぞ。


「君がやれないと私が折檻されるじゃないですか」

「折檻って……そんな事LROは出来ないだろ?」

「出来ますよ」

「出来るの?」


 いやいや、そんなの出来たら問題でしょ。確かに痛みはある。でも痛み自分で切ることも出来るし、掴まったとしてもログアウトは出来る訳で……拷問とか誘拐って実質意味なんて無い。折檻なんてされそうに成ったら、ログアウトすれば良いだけだ。


「くすぐられますね」

「は?」

「あと踏まれます。気持ちいいですよ」

「それは折檻って言わないし、アンタの性癖なんて知りたくない」


 てか楽しんでるのなら、別に良いじゃん。折檻という名のプレイしてろよ。


「私はなるべくなら、ローレ様の願いは叶えてあげたいんですよ。わがままな子供って可愛いじゃないですか」

「あいつが可愛いのは外見だけだろ」


 本心でそう言った。外見はね……LROだし、どうとでも成る。


「そうですか? 君はローレ様のお気に入りだし、分かってくれると思ったのですが?」

「お気に入りって、それこそあいつの目的は僕の力とかだろ? まあこっちもあいつの力目的だったし、お互い様だけどさ」


 そう言ってプイッとする。するとその人が僕を見てる様な気がする。多分ここは人の国の扉の前なんだろうけど、閑散としてるから僕達に注目してる奴らはいない。


「そういえば、ローレ様がこんな事を言ってましたよ? これが出来たら、貸し借り無しにしてもいいかな? って」

「何?」


 マジでそれ? まあそもそも貸し借りなんてのはもう返した気もするが、それはこっちの判断だからな。でもこの前抜けるって言ったら、金要求してきたよなあいつ? どういう事なの? どういう心境の変化? でもこれやったら、そこら辺クリアしたって事にしてくれるっ事か? 一応、チームは抜けたとしても、ローレの事は気になるからな。なにせ苦十が目を掛けてるみたいだし……てかもう接触してる? 完璧に離れるなんて出来ない。だからこそ、一応良好な関係で抜けたいんだよね。それが今回のわがままを聞けば……聞けば……


(出来るか? 無理じゃね?)


 だってテア・レス・テレスにLROが繋がってるのって、何かエリアの条件を満たしてるって事と、トップだから……じゃない? 幾ら祝福があるからって厳しいと思うんだよね。そもそも誘拐なんて出来ないし……ローレが望んでるのはきっとテア・レス・テレスのエリアと同じようになる事だろう。僕だけでどうにか出来る案件じゃない気がする。もしかして無理難題を押しつけて、抜けるのを諦めさせる魂胆? その線ももしかしたらあるかも知れない。

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