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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1347 校内三分の計編 7

 放課後にはなんか至る所にポスターが有った。まあ至る所と言っても壁一面に……とかではない。そこら辺の常識というか、そういう物はちゃんとわきまえている。まあどっちかというと、摂理よりもクリスの奴がなんか目立ってる気がするけど。クリスのポスターは元気いっぱいにチア姿の際どいポーズ集みたいに成ってる。なんでポスターでそれぞれ何種類かのポーズを用意してるのか? そこら辺はよく分からない。多分自分アピールだろう。


 対して摂理のポスターは勿論一種類だ。普通に車椅子に座ってる摂理。その摂理が笑顔を浮かべて花畑の中にいる……そんな感じ。けどそれだけで破壊力が凄い。もうね……その見た目の良さを最大限使ってきてる。クリスの様に露出とかを使ってる訳じゃない。見える肌なんて、せいぜいソックスとスカートの間のふくらはぎくらいだ。でも……ついつい目が向く。惹き付けられる。それだけの魅力が摂理には有った。その笑顔だけで男を落とす魔力があるね。実際、今回の選挙用のポスターは絶対に盗まれると思う。そこら辺の対策も生徒会は考えてるのか……

 摂理のはある意味、めっちゃ清純を押し出してるから、その清き姿を見てるとそう言う事をやるのははばかれるかも知れないけど、クリスの奴は全力でそっち方面狙ってるだろって感じだからな。


 二人の公約はクリスが『この学校に本当の自由を!!』とか書いてある。まあ自由の国の住人らしい公約である。でも結構適当そうなんだよね。その下に書いてあるのが『とりあえず服装自由デス! 制服は改造OK! メイク推奨』とかだった。まあクリスらしいと言えばらしい。摂理のはもっとお堅い。どうやら日鞠の実績を利用して、更にそれを伸ばす方向らしい。それになんか……身内の影が見えるような……


『将来の可能性を更に広げる学校へ! プログラムの他にCG制作の授業の取り入れに、更に業界大手の方々を招いての授業を取り入れ、学生時代からのコネクションの展開を目指します』


 とか、なんか生々しい。そのコネクションって絶対にLRO関係者じゃん。まあ有る物使うのは間違ってないとは思う。そもそもが今のこの学校はかなり恵まれてる。それを成したのが日鞠な訳で、つまり日鞠を超えるとなると、日鞠以上のことを成し遂げないといけない。そうなるとこのくらいは公約として欲しいってのは分かる。そう考えると、クリスの奴の公約はとても弱い。まあけど、普通の生徒会長選挙で出そうな公約ではあると思う。

 うーん、そっちに心が動かされないのはかなり常識が毒されてると思って良いのかも知れない。ヤバいな。常識を取り戻したいが、僕はこの学校にいる限り無理なんじゃないか? って思う。


 そして次の日、日鞠の奴のポスターも貼ってあった。でも日鞠のポスターはなんか特殊というか……日鞠の黒縁メガネを中央において、その周りに多分生徒会メンバーの手が囲ってる……みたいな物だった。そして公約は『飛躍の年に』他には書いてない。でもそれだけでなんかワクワクするんだから、あいつの存在感はヤバい。日鞠がそう言うのなら……きっと自分たちが思いもし得ない事が待ってるんだって期待が膨らんで行くんだ。

 だって日鞠はそれだけの事を前の一年でなしてるから。これが実績の差って奴だろう。期待値って奴では日鞠が多分一歩リードしてる。時点で摂理だろう。クリスの奴は公約とかなんかよりもアイドル商法にいってるとしか思えない。思えない……けど、それで現実の選挙とかでも芸能人が勝つんだよね。侮れない。

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