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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1343 校内三分の計編 3

「何をやってるのですか貴方たちは!!」


 盛り上がってるクリス達にそんな声を掛ける一団が現れる。まあ案の定現生徒会メンバーなんだけどね。あれは同級生のなかなかに五月蠅い奴である。僕の事をかなり毛嫌いしてるんだよね。どうやら憧れの日鞠が僕と仲いいのが気に入らないらしい。別にそんな奴はこの学校に沢山いる。だからそこは別に良いんだけど……なんか生徒会にいるときにやけに絡んで来るんだよね。絡んでくると言うか……仕事を押しつけてくると言うか……それに他の奴らと違ってなるべくいないようにするんじゃないからね。

 皆僕の事はそれなりに無視する術を身に付けているの、あいつはとっても厳しい視線を向けてくる。あんまり僕に直接的なことをすると、それこそ日鞠に嫌われるって事が皆分かってるからだ。日鞠のせいで生きづらいわけだが、日鞠のおかげで最低限の人権は守られてるとも言える。まあ学校なんてのは消化する為に行ってるような物だ。高校は出ときたいしね。それに僕は元から広いコミュニティなんて求めてないわけだし、僕は広く浅い関係性よりも、狭く深い方を選択したと言っていい。


 うん、だから友達の数なんかでマウント取ることなんかむなしいだけって知ってる。それなのにあいつは……そこら編に考えが及ばないのか、結構僕に厳しい。だから苦手である。でもそんな厳しめな同級生に言いくるめられるクリスのやつでは無い。


「ヤッホー! 観てわかんないデス?」

「分かりませんよ! これが選挙活動とでも言う気ですか!!」

「そうデース!」

「ふざけないでください!!」


 クリスの奴の軽い言葉に彼女はプリプリと怒ってる。でもクリスにとっては同級生の怒りなんてのは恐れる物でもないだろう。なにせあいつ、本当の裏の組織の一員だしね。これまでもしかしたら何人かをやっててもおかしくはない。自分がそんな危険な奴に文句言ってるなんて、あいつは夢にも思ってないだろう。ただの留学生の変な奴……位の認識だろうしね。


「生徒会長選挙……それはつまり、人気投票じゃないデスかぁ」

「違いますよ! 生徒会長と言うのは皆の見本となるべき――」

「見本にもなりまーす! 女の子達は私に憧れ、あるんじゃないでーすか?」


 そう言ってセクシーポーズを決めるクリスの奴。チアの衣装だから、お腹みせてるし、スカートも短――い、と思ったらいつもあんなもんか。けど制服の地味な色じゃなくカラフルな色してる。腕も脚もお腹も惜しげも無く出して、そして外国人らしく細いのに、局部だけは発達してるというね。確かにクリスの奴は女子が憧れる理想の体をしてると言っていい。男の憧れと言えるな。本当にウエストキュッと引き締まってるのに、その上についた二つの双璧が……


「下品な! そういう風に女性が消費される意識が問題なのです!! 貴女のような人が、女性の地位向上を妨げるのです!!」


 そう言ってビシッとクリスを指さす彼女。周囲にいる人達――女生徒の中ではそこに賛同する人達もいるようだ。けど、やっぱりクリスを指示する奴もいて……うーん、とりあえず校舎に入れて欲しい。盛り上がるのは良いけど……邪魔なんですけど。


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