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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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1342 校内三分の計編 2

 何をやってるのかと思えば、生徒会長選挙を見据えた選挙活動らしい。そういえばクラスでも新しい担任の先生(新任)がそんなことを言ってた気がする。僕は全くもってそこら編に興味が無いから記憶からすっぽ抜けてたや。そもそもが皆、会長と言えばイコールで日鞠が出てくる筈である。だからこんなのは茶番って思ってたんじゃないだろうか? いや、僕達が入学する前の生徒会長選挙がどんなだったかなんて分からないんだけど、少なくとも今、この時代に喜んで立候補する奴がいるとは思わなかった。


 何故なら、この学校では日鞠が絶対の地位を確立してるからだ。生徒会長選挙だけはやらない訳にはいけないらしい。でもそれは形骸化してるからだ。それに一応選挙をして生徒の総意で決まってますという体が必要なのかも知れない。独裁……とか言われないために。まあどこからそんな指摘があるのか分からないけどさ。なにせ生徒会長とか普通は学校内だけの権力だしね。それにそこら辺の学校の生徒会の権限なんて殆どあってないような物だ。

 だから他校とか、そもそも学生でもなければ気にする物では全くない。全くない筈なんだけど……日鞠だけは例外である。こいつの影響力がどこまで広がってるのか……僕にも分からない。でも日鞠の影響がこの街自体には広がってるのは確か――学校と協力して、色々とイベントをやってたりするからね。それこそフリーマーケットとか一ヶ月に一回は学校のグラウンドでやってたりするし。そこに家庭科部とか料理部とか出店してたりする。


 そういう部活動って活動実績って積みにくいというか、残しにくいからそういう文化部を救う活動があると助かるんだろう。普通の生徒会ではそういうイベントを地域の人に掛け合って持ってくる……なんて事はきっと出来ない。やろうと思えば出来るのかも知れないが、やる奴なんていないからな。それに日鞠の実績は去年の進学実績に表れてるからね。今までそこらの区立高校だった我が校が名門大学への進学者を多数出してしまった。


 それ自体は喜ばしいことだろう。おかげで進学希望者が増えて、今年の入学者は二割位増えたらしい。結局そのくらい? と思うかも知れないが、行き成り滅茶苦茶上がるって事は無い。そもそもが合格発表があるときには受験とか大体終わってるし。一年前くらいには普通は進学先を見据える物だもんね。だから今年の二割アップは無理して途中で進学先を変えてこの学校にきた一年生達なんだろう。


 今の所、彼等はこの学校にとても期待してるはず。そしてそれを成したのがこの学校の現生徒会長と言うことを知ってるかはわからないけどさ、新生徒会長にはもれなく、前の実績を上回るか……せめて維持する義務というか責任が否応なくのしかかる。日鞠のやってきたことを、今度は君がやってね――と言われてやれる奴なんているだろうか? やるだけなら出来るだろう。多分? でも、同じ実績を……それ以上の結果を残すなんてのは夢物語だ。茨の道過ぎる。


(クリスの奴、本気なのか?)


 あいつ考えてる事って分からないからな。そもそもなんか選挙活動の筈なのに、見た目が良い女子を集めてチアみたいなことやってるし。あれがアメリカ式か。

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