表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1335/2705

1335

「てか、こんな事せずに、直接追っ手の回線とか、端末に干渉すれば良かったのでは?」

『つーん』

「ちょっと、何ですかその反応は?」


 こいつ分かってたでしょ。まさかわざと事を大事にしようとしたのデスか? こいつならあり得る。まだそんなに付き合い殆ど無い。行き成り合ってきて、そして提案してきた。それを上に報告したら、戻って来いって、まあつまり大体はこいつのせいデス。そしてこいつのせいで、今、この街が大変な事に。これだけのハッキングを瞬時に出来るのなら、そもそもが追っ手だけを識別してやるくらいも出来ると思う。

 まあ、私はそこまでネットとか、テクノロジー系じゃない。だから確実にやれるって言えないし、分からない。でも、今の反応的に多分やれる。こいつは人間じゃないから、そこまで機微は分からないけど……でもわざとらしく声に抑揚つけてる。人が何を持って情報を得てるのか……それを試してるというか……分析してる? 


『あまり無粋な事は言わないでくださいよ。こっちの方が楽しいじゃないですか。可能性が見えます』

「どんな可能性デスか……」

『色々ですよ。私はその気になるなら、映画の悪役になる事もいといませんよ。それで人類が可能性をみせてくれるのなら、脅しで核の発射ボタンくらい乗っ取ってみせます』

「それは……脅しデス?」


 やっぱりだけど……こいつは危険だ。こいつは人に興味があるようでいて、執着はしてない。そもそも可能性って奴至上主義だ。そんな曖昧なものをみたがってる。それのためなら、何だってする。核を発射したって、沢山の人たちが死んでしまうことをみてるわけじゃないです。その後の人類の反応とかそこら辺で可能性を感じてる。まあ当たり前ですね。なにせ、死んだ人間には可能性なんて物はないデスから。


『可能性の問題ですよ。だからもっと頑張ってくださいよ。来てますよ』


 そう言った後に画面が簡易的な地図的な物になった。そして向かってくる四つの点。なるほど、これが敵……というか追っ手ですか。とりあえずちょっとした路地に入って様子伺ってた訳ですけど、なんか特別な発信器でもつけられた? ネットはこいつのせいで私以外は使い物にならないはず。これは凄いハンデですけど、追っ手の方は人数いますからね。やっぱり人海戦術かな? 流石にこいつも、ローカルな通信とかはどうしようもないと思う。でも、そもそもローカルな通信はそこまで遠くまで届く事は無い筈デス。


 至る所で事故が起きてる今、車は役に立たない筈デス。なら……私はキックボードのタイヤを地面にこすりつける。ギャギャギャと鳴り響く音と共に、私はアクセルを解放。追っ手は路地を飛び出すなんて事は無い。壁に張り付いてこっちを伺ってることは分かってますよ。何せ見えてるし。だからそいつら置き去りにするために、一気にキックボードを吹かせて置き去りにしてやるのデス!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ