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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「長い旅でした。んー!」


 私はそう言いつつ、体を思いっきり伸ばす。空の旅を十何時間して、私は今故郷の地に乗り立ってるのデス。いつ以来でしょうか……私は部隊で色々な国に潜入して何年も活動するなんてざらですからね。故郷に戻ってきたのも久し振りデス。春休み――それを利用して、私はこの自由の国に戻ってきたのだ。


「さあて、まずは何をしましょうかね? 食べ歩き? 食べ歩きデスね!」


 そんなことをいいながら、鼻歌交じりで私は空港を歩く。日本の繊細な味に慣れきってしまった舌には、この国のダイナミックな料理はあまりにもこってりしすぎかも知れないデス。けど、それもまたよし。とりあえず、ハンバーガーでも買いますかね? そんな事を思ってハンバーガーを空港内に入ってるお店で注文します。すると何やら食べものと共に、何やら白い紙が丸まって一緒に添えられました。


 そんな注文はした憶えないですけど……私はごく自然にそれをしまって空いてる席へと向かいます。そしてちょっと隅の席で、わーお! とか良いながらハンバーガーを頬張りますデス。むっしゃむっしゃ――むっしゃむっしゃ――うん、ダイナミック。この体に悪そうな感じがたまりませんね。いや、最近はどうやらこっちでも健康志向がはやってるのか、とても野菜たっぷりな奴もありましたけどね。でも私はそんな思い出したように健康を気にしたって意味ないって思ってます。そりゃあ、気にしないよりは気にした方怪異のは事実デスよ? 


 それに健康って習慣として行く物じゃないですか? ばっとやって効果が出る物でもなし……私は肉がトリプルでのって、チーズが垂れてるハンバーガーを頬張りつつ、甘さが爆発してる炭酸水に舌鼓を打つ。色がヤバい色が。なにせ舌を出すと真っピンクである。何が混ざってるのか……考えたくもないデスね。そうしつつ、周囲の視線に気を配って例の紙をさっと見る。そこには何やら数字が書かれてた。


(なるほど、住所デスか)


 多分その数字デス。要はここに来いって事でしょう。全く、もっとスマートに受け渡す術だってあるし、私のスマホに送る手段なんて幾らでもあるでしょうに……こう言う物理的で古典的な事をしてきたって事は、これはきっと残しちゃいけない物なんでしょう。スマホのデータとか、最悪復元されちゃいますからね。私は食べ終わった物を捨てるのと同時に、この紙もちぎってダストボックスに放り込む。本当は燃やしたりしたいところだけど、流石に大丈夫デスよね? それに空港で火は使えないです。目立つし……逮捕されちゃいます。


 私は空港からタクシーを配車してとりあえず目的地の近くまで行って貰います。その時、どうやら尾行されてるって事に気付きましたデス。

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