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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 ローレちゃんが放つ。その力を……その魔法を。彼女の魔法は特殊だ。ローレちゃんの魔法を見るのは今回の戦いが初めてだった。まあここまで近くで見るのって事だけどね。ローレちゃんはとても慎重。とてもとても疑り深い。そして彼女は可愛い顔してその内にはかなりの野望を抱いてる。


 だから私の事はとても警戒してる。彼女に取って私は敵だ。それは今……ということじゃない。私達が出@気から私は敵認定されてる。最初に会ったときは確か、まだテア・レス・テレスとかじゃなかったと思うんだけど……でもそれでも彼女は私を敵とみてた。


 そしてそれはまあ間違いではなかったって事だ。こうやって私達は敵対してる。まあエリアバトルはスポーツのような物だけどね。本当にお互いを嫌いになったわけじゃない……と思う。だって今まではちゃんと協力できてたし……これでその関係が終わるなんて事は……ないよね? 


 そこら辺、ちゃんとローレちゃんはあざといから大丈夫だと思う。とりあえず私はローレちゃんの魔法を防ぐ。けどそんな簡単な事じゃない。何せ今向かって来てる魔法は、今まで見たどんな魔法よりも綺麗だ。それは見た目にもこだわってるかのような魔法だ。


 私に向かって来てるそれはまるで鳥のよう……輝く大きな鳥が翼をはためかせながらこっちに向かってきてる。見惚れそうになるが……そんなことをしてたらやられちゃう。眩しくて目を開けて見づらいのも対策なのかな? でもそれなら光系の気付いたら当たってる魔法でも良いか。


 わざわざちゃんと襲ってくる様子が見える魔法を使ってくるって事はそれだけ自信があるんだろう。多分眩しいのは副産物だ。


 大体の強力な魔法は眩しいしね。まあそれでこっちは目を開けづらいんだから大迷惑だ。見ないとコードが見えないじゃん。私の目はスオウみたいに便利な機能はついてない。どっちかしか見えないとか無い。どっちが良いかは正直どっちが良いとか言えないけど、ただ一つだけ言えるのは私の方は見づらいって事だ。全てがコードならコードを見る事においては楽だよね。


 目を取り替えて欲しいくらいだ。まあけどそんなことを言っても無意味だしね。しょうがないから私は自身の目をいじってる。何せコードがいじれるんだ。そのくらい出来る。


「ローレちゃんの魔法は複雑だね」


 コードを見てそういう感想が出る。とりあえずこの戦いで得たローレちゃんのコードを使っていこう。このゲームには基本フレンドリーファイヤーはない。だからこそ、コードがちゃんと必要分だけあれば、擬似的に魔法を……システムを騙すって事が出来る。


 けどあいにくとローレちゃんの場合はそこまで貯まってない。それにローレちゃんはちゃんととっておきらしく、今まで彼女が使ってた魔法とは大分体系が違う。普通プレイヤーはそれぞれどこかに偏る物だ。それは前衛を担当する人もそうだし、後衛に行く人もそうだ。


 私が調べた限りでは、相性が良いスキルって奴は存在するし、魔法ならその人にとって言いやすいジャンル? みたいなのが存在する。簡単に言えば、火の魔法の詠唱が得意で、逆に水系の詠唱が苦手とかね。詠唱自体に属性は関係ないから舌の回りの問題なんじゃ? と思ったんだけど、どうやらそれだけではないっぽい。


 だからプレイヤーはどこかに絶対に偏っていく物だ。得意を見つけてそうやって自分のスタイルをみつけていくのもLROの楽しみみたいなもだしね。でも……どうやらローレちゃんにはそれが当てはまらない。


 彼女には多分紡げない魔法はない。精霊と契約してるからなのかはわからないけど……彼女は魔法を意のままに操れる。


(でも、それでも――柔軟性はこっちが上だよ)


 私は慌てない。ローレちゃんにはちゃんとした対策がある。

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