表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1302/2696

1302

 私は背後に紙を投げた訳だけど、どうやらそれは間違いだったようだ。こう言う状況では背後に回る事が最善だと思ったけど、それが正しいとは限らないからね。だってどんなバトル物で大体背後の取り合いになる。ならやっぱり背後は誰でも警戒するよね。


 それに男色艦隊の人達はやっぱり私よりも戦い慣れしてる。まあ当たり前だ。なにせ向こうはLROが今の様になる前から遊んでたプレイヤーだしね。私はスオウがこの世界を改変してから入って来た、いわばにわか者。


 単純なLROでの戦闘っていう点ではどうしても経験的に劣ってしまう、じゃあ男色艦隊のリーダーさんはどこに行ったのかと言うと。それは下だった。後ろじゃないのなら、上か? とか思ったけど、ここは空だ。それに私はフィンリルに乗ってる。


 どうやら下の方が死角が多かったらしい。


「あらら」


 彼の一撃で乗ってたフィンリルが倒される。けどそれだけで満足出来る人ではない。男色艦隊のリーダーさんはフィンリルを壊した拳をそのまま向けてくる。更に正面からは聖剣が迫る。どっちもまとにも受けちゃダメな攻撃。


 なにせ男色艦隊のリーダーさんの攻撃はわからないけど、聖剣は防御力を無視するらしい。酷い特性だ。まあ聖剣を名乗ってるなら……とおもわなくもないけど、全ての防御力無視はやり過ぎと思わなくもない。あれを防ぐ手段は現状『当たらない』意外にない。


 私は背後に投げた紙を回収して、更に別の紙を発動させる。


「ぬっ!? 会長貴様!!」

「止められな――」

「止めるな!! このまま斬れ!!」



 私は単純な事をした。ようは男色艦隊のリーダーさんと自分の位置を入れ替えたのだ。男色艦隊のリーダーさんは素手て戦ってるからね。そこら辺仕込むのは武器持ちよりは簡単だ。でも流石に理解がはやい。何が起こったから瞬時に判断してる。


 それに二人は仲間だからね。聖剣を受けたとしても、リーダーさんにはそのダメージが通らない――と思ってるんだろう。


「くああああああああああああああああああああああああ!!」


 男色艦隊のリーダーさんの叫びが響く。覚悟してたら痛みとか我慢できるけど、無いと思ってた物があると、それが大したことなくても声って出ちゃう物だ。まあ今回のは対してたことあると思うけどね。


 それでも迷わずに私を狙ってくる聖剣。でもわずかだけど、その詰責にブレが見えたよ。自分自身の攻撃で、自分たちのリーダーを倒したというその心に一瞬の戸惑いが出来ないわけがない。

 それを見極めて、私は聖剣の攻撃をなんとか避ける。これはもうまさに、自分の身体能力だけで避けた。よく見て、必死に避ける。


 私はそういうことは練習してたのだ。体を捻ってギリギリ聖剣を避けたけど、まだ続く居て異世界行き隊のリーダーも来てる。なとかしてポイントに戻らないと……そんなことを思ってると、上空で用意してた筈の陣が壊されて大量の紙が炎に燃やされながらこの大空に舞う。


「うーん、気付いちゃってたか」


 これはちょっと不味いかも? どうやら本物のフィンリルもローレちゃんに見つかったみたいだしね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ