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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「反則でしょ」


 私は巻き戻される光の矢をやり過ごしつつ、そう呟く。下をチラッとみると皆上手くやってくれてるみたいだ。なら、まだ時間はあるかな。スオウと遊ぶために時間的余裕はある。既に私達はウイニングロードに乗ってる。どんな事が起ころうとそれが覆る事はないだろう。でももし……それが出来る存在が居るのなら……やっぱりそれはスオウだと思ってた。そしてあと一人……


「思ってた以上にやるね。流石だよローレちゃん」


 用意してた紙を惜しげもなく使わないと避けられない。しかも避けてもなんの意味も無いって最悪だ。まさか時間を巻き戻して放った矢を再び元の位置に戻してるっていうね……私も自分のこの祝福の使い方は相当アレだと思ってるけど、ローレちゃんの力も相当あれだよ。幾ら避け続けても意味が無い。どうにかして彼女のコードに干渉できれば良いんだけど、ローレちゃんと私は思ってたけど、相性が悪い。

 なにせローレちゃんは遠距離攻撃タイプだ。まあLRO流にいうなれば後衛って事だね。どっちかって言うとソーサラー的な位置だけど、多分彼女はオールマイティだろう。ローレちゃんの欠点はなかなかに発見しづらい。なにせ周囲は精霊が守ってるし、どんな状況でも、全ての精霊と契約してる彼女はその状況にあった精霊を呼び出せばいい。今はメノウとエアリーロとフィンリルだ。これがこの場に最適化は私にはまだわからない。でも……ローレちゃんがあの三体を選んで呼んだんだから、最適……なのかな? 


 エアリーロは多分スオウの為だと思う。風の精霊が居れば、単純にスオウは強化される。風帝武装もその強度というか、風の密度がかわってると思う。そしてあの女性の姿をした精霊……メノウはローレちゃんの為の存在だろう。今の状況を考えてもメノウの時魔法は強力だ。あれでも弱体化してると言うんだから前のLROだったらどうするんだって感じだ。そもそもが時を操るなんて創作物では最強クラスの力だよ。

 メノウはどうやらローレちゃんから離れる気はないようなのも、私の考えが当たってる事を示してると思う。


「確かにこれは渋るのもわかるよ」


 四回目くらいの矢をかわしつつ、私は自身の左腕にペンを走らせる。紙を数枚口に咥えて、足場を使って空を跳ぶ。メノウの力は私も欲しかった。力というか祝福だけどね。けど、ローレちゃんはメノウと出会える場所を教えてはくれなかった。この戦いの後なら、教えてくれるかな? 色々と情報は集めてるんだけど……噂レベルでしか精霊の話って無いんだよね。それこそ有名所、火と水と土と雷と風の精霊以外の情報は本当に極端に少ない。

 だからローレちゃんが教えてくれれば簡単なんだけどね。私は別にこのゲームにロマンなんて求めてない。だからそういうのは許容できるんだけど……私だけが許容できても意味ないんだよね。私は巻き戻る矢を見る為に紙に咥えたコードを使う。


「フィンリルの特性って正直謎なんだよね……」


 確か伝説上では『月』とかだよね? それか神の使い的な? でも正直今の所、ただの頑丈で大きなオオカミである。巻き戻る矢を目が捉える。更に咥えたもう一枚を発動させと時のコードが一瞬みえる。


「次で捉える」


 私はそう言いつつ、咥えてた最後の紙のコードを発動する。

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