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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「さあさあ! 皆さんもりあがってますかぁ!? 現在トップのテア・レス・テレス、それに挑んだ連合軍団! 始まるまでは圧倒的にテア・レス・テレス票が多かったですが、今や拮抗してますよ! 連合軍団頑張ってます!! 

 現状はテア・レス・テレス残りプレイヤー数は129人、連合軍団は134人でなかなかに拮抗してます! いやーまさかの連合軍団の有利!! ですがステージを握ってるのはテア・レス・テレスです。それに振り回される形の連合軍団はこのままいけるのか!! 

 皆さん、まだまだ目を離せませんよ! それとこのエリアバトルとの連動イベントも企画しております。その時は突然やってきますので、どうぞお見逃しなく!」


 そう言ってるのはキャピキャピとしたウサギ耳をつけた女性だ。今、俺は自身のエリアで仲間達とみてる。けど今回は前二回と違ってちょっと集まりが悪い。やはり前二回がテア・レス・テレスが圧倒したせいだろう。どうせ今回も……そんな風に思った奴らは、わざわざ集まって見るまでもないと思ったんだろう。

 まあこっちも強制はしてないし、しょうがない。


「エリアバトルでイベント? 賭けはやってるけどな」

「他に何かあるんでしょうか?」


 視聴者を飽きさせない……というか、離さない様にテレビみたいなこともするんだな。でもそれに意味はあるんだろうか? まあこっち側としては楽しいけど……


「それよりも案外テア・レス・テレスが押されてるんだな」

「公式な数を言ってくれるのは助かるね」


 チームの奴らも色々と言ってる。今俺たちがLROの酒場とかじゃなく、自身のエリアにいるのか……それは大きな映像を映し出す様に出来るアイテムが配られたからだ。


 多分前二回の時に、どこも酒場的な場所は超満員だったからある程度の大きさのチームにはこういうアイテムが配られる事になったんだと思う。これでそれぞれのエリアで大画面で楽しめますよ――的に。酒場とかのあらかじめそういう大きな投影機がある場所じゃないと、集団で見るって不向きだったんだよな。

 

 個人で見る分には、自分のインベントリを出して見ることが出来るが、それを共有できるとしても二人か三人までだ。そんなことをするくらいなら、それぞれインベントリ開いて見た方が絶対に見やすい。でもそれじゃあ集まる意味もない。だから酒場とかに繰り出すしかなかった。それかこのエリアバトルの時はLROの各街でも街頭スクリーンとか設置されてたからそこで見るとかな。


 けど自分たちのエリアで大画面で見れるとなると、心置きなく見れていい。なにせ自分たちのエリアは家だ。最初から配っててほしかった位だが、まあ最終日のバトルをこうして見れるだけありがたいというものたろう。いくら世間ではどうせテア・レス・テレスでしょ……と思われてたとしても、俺もアイリもこのバトルを見ないなんて選択肢はない。

 なにせいずれは俺たちだってこのバトルに出てるチームに挑むつもりだ。その時に、今回のバトルは絶対に大切な情報となるだろう。なにせ、全てのチームのトップがその力を惜しげもなく晒すなんて機会はほぼない。奴ら、だいたい下の奴に任せるし、それこそ男色艦隊のおっさん以外は、二つ名くらいしか知られてない奴らばかりだ。


 そんな奴らの手の内を見れる、それだけでもこのエリアバトルは重要。


「そろそろスオウ君とローレさんが合流しそうですね」


 家のエリアはアルテミナスを参考に城を作ってる。まあまだ半分くらいだが……白い壁はいっぱいあるから、そこに映像を映し出してる。普通なら日の光の中なんて投射した映像なんて見えづらいだろうが、ここはLROだ。そんなの関係なくよく見える。そしてテーブルには食事や飲み物が沢山。一種のバーベキュー状態だ。二百インチはあろうかというスクリーンはいくつかに分割してある。その一つを見ながらアイリはそういった。


 だいたい俺とアイリはスオウの事を見ててしまう。だって絶対にあいつの所で何か起こるじゃん。


「けど……あいつとローレの組み合わせはやばいな」

「やっぱりローレさんにスオウ君を取られたのは痛いですね」


 本当ならそのうちあいつを引き込もうと思ってたのに、まさかローレに持ってかれるとは思ってなかった。持って行くとしてもセツリの奴らか、それこそ日鞠か……とか思ってたのに、完全にダークホースだった。そしてローレがスオウを求めたのも、この戦いを見ればわかる。

 あいつら……めっちゃ相性良い。そもそもがローレの奴が相当なチートだが、そこにスオウが居ればそれだけで完璧な布陣と思える程だ。


 あいつら互いに上手くお互いを補助してるというか、使いあってるというか……


「二人を潰すとなると、絶対に別々にした方がいいな」


 いつか本気でスオウともやり合いたいと思ってる。まあ別にそれはエリアバトルとかじゃなくてもいいんだが……やっばり一度は本気のあいつとやってみたい。それには何か賭けないとダメだろう。あいつは親友だが、一番のライバルでもある。


 俺があいつをLROに誘ったのに、追い抜かれるって格好悪いじゃん。頂上決戦に参加までしてるスオウは更にLRO界隈では注目されるだろう。なにせ一度は会長を倒してるし、今回もそこの戦闘はとても注目されてる。色々な面で先を行かれてるが……俺は俺のペースでお前に追いつく!

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