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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 結論から言うと、扉はあっさりとあいた。別段罠とかもなくね。船内は暗く、普通の人なら暗視とかのスキルが必要だろう。けど僕には必要ない。ローレはというと……魔法で小さな明かりを先行させたと思ったら、それが奥で光ってなぜか壁や床、天井なんかが光り出した。


「なんだそれ?」

「便利でしょ。罠とかあったら、色がついて表示されるわよ」


 チートかこいつ。いや、正真正銘のチートだったわ。こんな魔法あるんだ……と言いたいが、きっと使えるのはローレだけだろう。こいつのおかげで目を酷使しないですむのは助けるけどね。中は案外狭い。でかい船なんだが……無骨そのものというか……マスト船なんてこんな物なのか……


「どうやら下に続いてるな」


 これって壁に扉も何もない。普通に部屋がいくつかあるように外からは見えてた。なのに、廊下には扉一つなくて、奥に下に続く階段があるだけだ。僕はクイクイと顎を動かすローレに従って……いや別に従ってる訳じゃないが、左右の壁をコンコンとたたく。


「反響はないな……作ってないのか?」

「側だけって事?」

「かもしれないな。叩きってみるか?」


 破壊不能オブジェクトも過多なダメージをたたき込めば壊せる。その場合はリスクもあるけど、いままで明らかに外からは部屋の様になってるのに、いけないところなんかなかったらね。なんか気になる。てかそういうのがあると途端にこれはゲームなんだ、リアルとは違うんだ……なんて思ってしまうよね。

 だからLROの方ではそれが一切なかったのかもしれない。エリアバトルはあくまで追加要素みたいな物だからね。だからこういう甘い事があってもおかしくはないか。でも何かがあるとも限らないからな……


「別に放置で良いでしょ。罠はないみたいだし、それよりもさっさと下に行くわよ。そっちに誘ってるんでしょ」

「そうだな……」


 わざわざ破壊して疲れる必要もないか。僕たちは階段を降りていく。どうやらローレの魔法は一階だけじゃなく、この物体全てに適用されてるのか、下も普通に明るかった。下の階はかなり広い。船内ほぼくりぬいてるんじゃないかって位の広さだ。そしてその中央には、何かが鎮座してた。


 大きな土台に、青い球体がはまってて、それがわずかに発光してる。


「あれが核か? あれを壊せばこの船も壊せそうだな」

「そうね、けどこの広さっ無駄じゃない?」

「上の部屋の様でなってない所とか、なんか節約して作ってある感ありありだな」


 外側はしっかりしてたが、中を見ると手抜き感が半端ない。きっと船室とか面倒くさかったんだろう。


「とりあえず壊すか……」

「それは止めた方がよろしいかと存じ上げます」


 いきなり聞こえた声に僕もローレも身構える。視線を向けると、ゆらりと視界が揺れてその人物が蜃気楼のように現れた。その人は枯れ木の様な風体のみすぼらしい格好をした老人だった。

今年ももう終わりですね。来年も完結目指して頑張ります!

 皆さんよいお年を。

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