表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1220/2711

1220

 赤い……炎の杖の特性は一番単純だ。炎をまき散らす。それだけ。しかも術者を中心に、輪の様な炎が横縦斜めと次々に広がる。唯一の救いがあるとすれば、その出方が絶対的に横の炎の輪、縦の炎の輪、そして斜めの炎の輪と決まってる所か。

 それに時間差で出てくるってところも味噌だろう。一気に横縦斜めの炎が出てきたら近くではそれこそ避けようないが、一応出てくる順番もわずかな差もある。まあまだ距離があるから、僕やエアリーロが当たる速さではないけどね。


 それに距離があればそれだけ輪の感覚は広がる。間が空く。だから避けやすくはなる。けどそれを埋める様に、あの中央団子の奴は僅かにずらして炎をばらまくんだけどね。炎の輪が僕の頭上を通ってく時、チリチリとした熱気を感じる。


 離れてるが、いくつも出されると、それだけ避けるスペースは狭くなる。それにタイミングも重要になる。わずかな時間差があるからこそ、避けるタイミングによっては絶対に避けれない場合が生まれたりね。炎は大きい。それに熱気が届く範囲は見えない。


 これくらいなら大丈夫……という見積もりが甘いと案外HPを持ってかれる。炎だからスピード的にはゆっくりだし、しっかりとみて避ける事が出来るが、炎自体も大きくて、そしてHPを削るだけの熱気は油断ならなくて、それらがいくつも放たれるてんで、この炎の攻撃には足を止めざる得ないのが問題だ。


 しっかり避けないといけない。どうしようもない時はフラングランで三つの攻撃をそれぞれ斬るが、それそれスリップダメージというか、それに準じる効果がこっちに入る。まあ炎の熱気でダメージ入るからね。フラングランで斬るといっても、一瞬は炎に手を突っ込んだりしてる時点で仕方ないとは思う。


 でも僕たちは立った二人と一体だ。回復だって限りがある。だからそういうのが地味に積み重なるのはいたい。出来るなら全てを完璧に避けてそしてあの三姉妹に近づいてダメージを当てていくのが理想だ。まあ理想であって、それを実現できてないんだけど……


 僕とエアリーロはそれを何度も狙ってる。けど実際の所はまだ一度も奴らにちかづけてない。なにせ三人それぞれが超広範囲に魔法をばらまける。狙いなんてのははっきり言って適当だ。でもそれで脅威なんだから、僕やエアリーロの様にスピード重視の紙装甲には脅威。


 いや、実際は紙装甲というほどでもないけどさ。一応風帝武装には攻撃をいなす性質が備わってるし、エアリーロも召喚獣の中ではHPが高い方じゃないが、プレイヤーからみたら、十分多いHPをもってる。だからまだなんとかなってるが。

 突破口が……ね。確実にあの三人は僕とかのスピードタイプを殺す為に用意されたみたいなものだ。しかもこの誰もいない場所で、広い空間。さぞや超広範囲の魔法が気持ちよく撃てるだろう。普通、強力な魔法程、このゲームでは制約が厳くなる。


 詠唱が長くシビアだ。МP的には多少は多くかかるだろうけど、詠唱とかがシビアだからか、そんな突出したМP消費の魔法はそんなないらしいが……でも奴ら詠唱なんてしてないからね。多分あの杖に秘密が有るんだろう。


(なら、狙うは杖の方か……)


 あの杖を壊すことが出来れは、本体より簡単にこの戦いを終わらせる事が出来るだろう。でも結局はあの三人につかづく方法がない事には始まらない。こっちはさっきから地味に削られ続けてる。時間もそれなりに立ってる。主戦場の方も気になる。


 でも今は……こいつらだ。その時、ローレの奴か動いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ