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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 再び私達は空へと来た。空から落ちて、水に入って、更にそこから落ちたら再び空……どうなってるのか考えても無駄でしょう。だからそこら辺を考えるのはやめるデス。そんなことよりも目の前の奴らのことを考える方が大切デス。


 今度の場所はどうやら丸いドーナツの形をしてる訳じゃないみたい。四角い広い場所だ。その場所にこっちの二十人くらいのプレイヤーが集ってる。


 そして向かい合うテア・レス・テレスも何故か同数くらいだ。フェアプレイな精神かな? 会長ならやりそうではありますね。全員がここに居るわけじゃない……私は周囲に視線を巡らせます。すると色々と見えた。光に反射して、通路の様な物もそうだし、階段みたいな物もある。そして上下左右、それぞれに私たちが居る場所と同じようなステージが用意されてるみたい。周囲にはみにくいけど、足場があるみたい……わざわざここでこいつらを相手にしないでも、皆と合流できる? 


 出来るなら、合流した方が絶対にいい。戦力を分散させて各個撃破されるなんて愚の骨頂デス。まあそれをやろうとしてるのはどちらかというとテア・レス・テレス側っぽいですけど。だって奴らがここに導いたのなら、もっと色々と調整できた筈デス。

 ここに居る奴らを同数にしなくても倍くらいにするとか出来たと思う。けどそうじゃないし、空だから開けてて周囲も見えるからわかるけど、どこもそこまで数の差は無いように見える。上の方は流石にわかんないけど……よく考えたら透明な床なのに下から上は見にくいデス。


 まあよく見えたら女性プレイヤーはパンツ丸見えになっちゃいますからね。そこら辺配慮してあるんでしょう。とりあえずいざというときのために、私は逃走ルートでも考えときますかね。自分が戦闘で役立つことはないし……


「ここで決着つけるって訳か!!」


 そういうのは黒い鎧に身を包んだ奴。多分男色艦隊の奴ですね。ここですぐに戦いおっぱじめる気ですか? とりあえず少しでも時間を稼いでほしい。戦闘するには準備って奴が大切デス。寧ろ準備こそが勝敗を分けると言ってもいい。アホな奴は戦場で逐一どうにか出来るとか思ってますけど、そんなわけない。


 戦いって言うのは、始まる前から始まってる。始まったら後はそうそう狂うことなんか無いんですよ。明らかにテア・レス・テレスは準備を整えてる。このままぶつかったら、こっちは物の数秒で全壊……とは言わないですけど、半壊は免れないですよ。


「いや、あんた達はなかなかよくやったよ。ここまで進むなんてどのくらいの奴らが思ってたか。まあだが……それも全ては会長の計画通りなんだけどね」


 何やら小麦色の肌をした、とても筋肉質な女性がそう言ってきた。あの中で彼女が一番偉いのでしょう。なら狙い目デス。戦闘が今すぐにでも始まるのなら、先手を打って将を倒しましょう。それで多少の混乱につながれば……


(ってそういえばここはLRO。頭を一発撃ち抜いた程度じゃ死なないじゃないデスか!?)


 リアルなら先手必勝は勝ち確なのに……HPという概念がやっかいです。


「その会長はどうしてるんだ? 怖じ気づいてまだお部屋にこもってるのか?」


 ん? 男色艦隊の奴はすぐにでも切り込むかと思ってたら、何やらチラチラと誰かを見て、後ろ手になにか合図を出してる。それがわかる奴が何やらひそひそと動き出した。そして私にも伝わってくる。


「今のうちに魔法が使える物はバフを頼む。強力なスキルがある奴は準備をしておけ」


 ほう……と思った。どうやら脳筋は居なかったみたいデス。皆静かに戦闘の準備を整えるために行動を開始した。私も……とりあえず私は移動速度がちょっとでも上がるバフを掛けましょう。すぐにでも逃げれるようにね。

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