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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「ぐあああ!?」


 そんな断末魔の叫びが轟く。けど流石にテア・レス・テレスの奴らは動きが速い。奇襲とかそういうのは完全に想定されてるな。確かに奇襲は成功するが、一撃で倒せるかというとそうではない。まあ一応一撃じゃないんだが、それでも僅かにHPは残る。もしかしたら、そういうアイテムを全員が持ってるのかも? 確かそういうのがあった記憶がある。


 一度だけHPを一割だけ残して身代わりになってくれるアイテムだ。今回のエリアバトルに復活はない。死なない事が重要だ。ならそのアイテムは有効だろう。死なないなら、回復する事が出来るんだから。実際、僕が奇襲した奴を守る様に、一斉に周囲の奴が動く。


 指揮してる奴を狙ってるから、その周りはちゃんと固めてあるんだよね。いや、まあ敵側に入ってるわけだから全部周りが敵なんだけどね。それでもその狙われそうな奴の周囲には強い奴が配置されてるって感じだ。事実、今この瞬間に、四方から既に僕の懐に入ってる奴らがいる。早すぎだろ。


 既に僕やエアリーロが奇襲を仕掛けてるって情報は共有されてるんだろう。一応奇襲した後は一度高高度まで上がって視界から外れてそこから直滑降で超高速奇襲してるから、この床にたどり着くまでは見えてる奴なんてそうそういないと思うんだが……実際は床につかずにやれたらいいんだけどね。それなら囲まれるとか関係ないし。

 エアリーロはそれをやってる。あいつ起動が直角ですけど!? 


 いや僕も確かに直角に動くことは出来る。風帝武装ならそれが出来る。でも流石にかなりの高度からスピードに乗ってフラングランが届く距離まで近づいてさらに直角に離脱するのは制御が……ね。エアリーロに言わせれば、僕はまだまだなのかも。かなり風の扱いは上達してきたと思ってるが、どんどん繊細さが必要になってくな。


 最初はどれだけ風を捕まえて強大に出来るか……とかが焦点だったが。今の段階まで来ると、風を掴む事はそれほど苦じゃなくなってる。だからその代わりか、どれだけ上手く、繊細に風を制御できるかが重要だ。なにせ風帝武装は実質、全空間を自由に移動できる。その素早さを極限まで追求するなら、繊細なコントロールが必要だ。


「「「貰った!!」」」


 四方から武器の切っ先が僕に届きかける。その言葉は間違いじゃない。確かに間違いじゃないよ、僕以外にならね。


「「「何!?」」」


 僕は四方からの攻撃を上手くすり抜けて再び上空に逃れる。上空に行けば、攻撃できる奴はかぎられる。面で制圧されなければ、僕に攻撃が当たる事はそうそうない。なにせ見え過ぎるくらいに僕の目はみえる。


「まさに風の様な奴目!」


 さっき攻撃をしてきた奴がそういいながら僕をにらむ。そう睨まれてもね。今はバトルの最中だし、簡単に倒されるわけにはいかない。そんな風に思ってると、風に乗って何かが飛んでくる。それは……


「紙吹雪?」


 紙って所に嫌な予感が働いた。僕はそれを交わす為に一度戦場から一時撤退して、エリア端限界まで行くよ。そしてそれが間違いだと直ぐに気づくことになった。

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