表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
1174/2709

1174

「どうした秋徒?」

「別に……それよりもお前の方が大変だろ?」


 学校に来るとでかい秋徒がだばーと机に突っ伏してた。それは声をかけるじゃん。こいつは誰にでもよく見せたがる八方美人だ。一応学校では良い恰好を見せる様にしてるやつである。そんな奴が朝からこんなだばーとしてたらいやでも気になるじゃん。


 セツリの奴はここまで来たらもう僕がやる事はない。寧ろさっさと去れという他のクラスメイト達の無言の圧を受けてさっさと離脱した。最近はちょっとその圧に鈴鹿も参ってそうだが……それにセツリの奴は気づいてるのだろうか? 


「こっちはまあ……後がないからな。ローレの奴にはそのうち復讐するさ」


 まあなんだかんだ言ってアイツのおかげて色々と出来てるのは確かではある。なにせあいつはすべての精霊を得てるし、あいつは四国を手中に収めてる。戦闘をするにも十分な広さがあるし、エリアはなかなかに自由が利くようだ。まあアイツが四国を収めてるチームの代表だからって事もあると思う。


 でもだからこそ、融通が利いて、派手にやれるってのがある。ローレはあんなでも自分の故郷と故郷そっくりに作ったあのエリアには愛着があって壊したくはないようだから勿論ローレの権限で色々と設定いじってる中で僕たちは特訓してる。


「それでそっちはどうしたんだ? やっぱりエリアバトルか? なんか行き詰ってるって言ってたしな

「まあ、それもあるが……」


 なんか端切れ悪いな。そっちじゃないのか? てことは後考えられるのは愛さん関連だ。秋徒の奴の頭は大体LROと愛さんで二分されてるからどっちかしない。わかりやすい奴である。


「なんだ愛さんとケンカでもしたか?」

「そんなわけないだろう、愛は最高なんだよ」


 なにこいつ、聞いてもないこと言ってきたぞ。ヤバイな、これが恋愛脳ってやつか。うらやま……いや、恐ろしい。僕の視線は自然と窓の外へと向いた。別段何かを思ったわけじゃない。こんな朝早くに来るわけないしな。いや大体アイツは誰よりも早く起きて色々とやってるし、だれよりも遅く寝てるやつだ。


 はっきり言って高校生の身分で働きすぎだと思う。俺達の様な高校生が毎日部活や遊びに明け暮れるなか、あいつは……僕は外から視線を戻して秋徒の奴を見る。


「エリアバトルじゃないって事は……何かあるか?」

「いや、色々とあるだろ。俺は確かにエリアバトルで下克上狙ってるが、他にもやってるからな。それにお前の方がLRO自体の事は関わり深いだろうが」

「そっちか」


 まあ確かにエリアバトルだけやってればいいって事でもないよな。確かにスキルを育てるとかはエリアバトルでも出来るが、そもそものスキルを得るのはLROでしかできない。まあ自分のエリアを管理・成長させるスキル的なものは別だけどさ。


 戦闘とかで役立つものはLROで得ないといけない。最近行き詰ってるとか言ってた秋徒の奴が新たなスキルを求めてLROの方に行くのは至極当たり前の事だ。それで何か起こったって事か。秋徒の奴が拠点にしてるのは確かアルテミナスだったな……


「アルテミナスの変化はもうしょうがないと思うけどな」


 そんなことを言うと秋徒の奴が複雑そうな顔をしてる。思い入れがあるからそうなるのもわかるが、今やバランス崩しはどうなったかわからない。愛さんはアイリとしてアルテミナスのトップにいたから二人はアルテミナスへの思い入れが強いが、あんなに国にかかわれたのはかなり異常だったのかも? まあ軍の中でのし上がればLROならクーデターとかも起こせそうだけどね。


 僕はちょっとはアルテミナス……いや、色々と種族の事は聞いてる。なんか結構きな臭くなってきてるんだよね。エリアバトルに夢中の奴らはそんなの知らぬ存ぜぬだろうけど……テア・レス・テレスのエリアに移住してくるNPCと話すとそんな話が出たりする。


 何かが起こりそうな予感はする。それも秋徒の奴も感じ取ったのかな?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ