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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「…………」


 まずい、なんか反応してくれない。もしかしてオズワルドの奴の性格まで変わってしまったのか? とか思った。


「どうやら反論はないようね。あんたがそんな奴とは私の目も曇ってたようね」


 おばちゃんがそういって「ふん!」となんか気合を入れた? それだけで俺とアイリの拘束が溶かされた。なんかおばちゃんの内からあふれてくる闘気? みたいなものに吹きとばされかの様な感覚だった。いや、そんなのあるなんて聞いたことないが……それ以外に説明できない。


「これで私もここにいられなくなるだろうかけど、あんたがそんななのも私達の責任よ。だからその責任はとるわ。あんたをぶんなぐって私が知り合いに声を掛けて待ってる子達を迎えに行くわ!」


 おばちゃんの覚悟が凄い。もしかしたらここにいる誰よりも覚悟決まってるんじゃないか? いや、間違いなくそうだろう。彼女が手を握ると、腕にかかってた服がはじける。そこから現れたのは鍛えられた筋肉だ。けど筋肉だけでそんな現象を引き起こすなんてことはない……筈だと思う。

 おばちゃんは確実に何かのスキルを使ってる。


「何を……」


 ふとそんな言葉が聞こえた気がした。それはきっとオズワルドの声。まさかアイツ、何も言わなかったんじゃなく、考えてたとか? そういえば前の時もなんか会話のリズム的にちょっとおかしい奴だったような。それにしても全然慌ててないな。

 凄い一撃が向かってるぞ。そしておばちゃんの一撃は確かにオズワルドの奴へと当たった。けど……オズワルドの奴は一歩たりとも微動打にしてない。


「凄い……あの攻撃を受けて……」


 誰かがそういった。確かに凄い。あの鎧が無効化したのか? 反則じゃないか? いや、無効化にも限度って物はある。多分おばちゃんの攻撃はその条件を突破出来てなかったんだろう。いくら凄そうな攻撃だったとしても今のは素手だ。


 まあ素手でも凄そうだったが……普通に素手よりも武器を持った方が当たり前だが、威力は跳ね上がる。なにせ武器の攻撃力も上乗せ出来るわけだしな。


「ちっ」

「全く、当たり前の事を言うな。全てはそこのノーブスがうまくやってくれる」


 平然とそういうオズワルド。いや、ずれてるからね君。まあ完全にオズワルドよりもあのスーツのノーブスさんが確かに事務的だろうけどさ……はっきり言ってあの人あんまり信用できそうにないんだが? ここは明言しておいてほしい。


 第一騎士団団長様が確かに明言した事をやらない……なんてことはないだろう。前の言い方なら、なんか先にあった要件だけを任せてたみたいじゃん。てか彼……ノーブスさんもそう思ってるんでは? だからここは明言をしてほしい。


「大団長様! それは救助隊を編制、出動させてくれるって事ですよね!」

「…………そうだ」


 よし! これで言質はとったぞ! 俺はノーブスさんを見る。明らかにいやそうな顔をしてたが、オズワルドが顔をむけると、敬礼してた。これでようやく、助けを出すことが出来る。そう思ってるとなんか視線を感じる。どうやらオズワルドがこっちを見てる。


「要件が終わったのなら、私はいかせてもらおう。エズ、いい一撃だった。もったいないなやはり」


 そう言ってオズワルドは去っていった。

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