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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「そんなバカな……」


 そんな事を言うのはなんか洗脳されてる騎士たちについてる泥だ。あれは俺の武器にもついてた。状況的に考えるとアレが俺達をおちょくってた泥型のモンスターだろう。どうして俺は燃やしたんだろうか? 洗脳中はそこまで外の様子が分かってた訳じゃなかった。


 けど、なんか嫌だったんだ。自分の武器に泥がへばりついてるのが。だから多分燃やしたんだろう。それは実際には正解だった。


「だが、たかが一人正気に戻ったくらいで勝てるなどと思うなよ!」


 それは確かにそうかもしれない。何せ洗脳されてる騎士はこちらの数と同じくらいだが、こっちはやりづらい事で、押されてる。仲間だったんだ。洗脳されてるからって簡単に殺せる訳ない。無力化すると言っても、向こうは洗脳されてるから、どんなに脚とかを狙って無力化を狙っても、這いずってまで動く。体のダメージなんて関係ないんだ。


 生きてる限り、術者の意のままにその体を使われる。いや、もしかしたら、死んでも操られるのかも? 


「アイリ、あの木があやしいんだよな?」

「はい。けど避けられたりして……それに今は彼等が邪魔してくるし……」


 確かに今は洗脳状態の騎士たちが邪魔だ。だからって、こいつらに構ってると、術者の思うつぼだろう。どんどんと隙をついて洗脳者を出されるかもしれないし……どうにか状況を好転させる一手を打たないとヤバイ。


「アイリ、どうする?」

「まてまて、お前が正気に戻ったなら、他の騎士にも望みがあるんじゃないのか?」


 洗脳されてない騎士の一人が、そんな事を言ってくる。確かに一人が戻ったんなら……っていう希望はわかる。けど俺の場合はプレイヤーって事も関係してそうな気がするんだよな。それに洗脳されてる奴らにピンポイントで奮い立たせれる様な事がいえるか? だ。


 それを聞くと……


「それは……」


 他の騎士たちにも目配せをするが、あんまり思い浮かばないようだ。そりゃあそうだよな。行き成り魂を奮い立たせる様な事って言われてもそうそうわかる物じゃない。けどそんな中、一人の騎士が声を上げる。


「グリゴー!! お前、この任務が終わったら彼女にプロポーズするって言ってただろうが! そんな洗脳でいい様にされてるんじゃねええええ!!」


 おお、それはなかなかに効きそうなことだ。なにせフラグ立てちゃってるからな。今まさにそのフラグ回収してが……グリゴーさんはそれを折る事が出来るのか……ひとり「うごご」といって動きが止まってる洗脳された騎士が見える。

 きっと彼がグリゴーさんだろう。彼は洗脳に打ち勝てるのか? 俺達は他の騎士の攻撃をやり過ごしながら、その経過を見守る。

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