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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「なんだお前ら、そんな事もしらないのか?」


 一緒に徒歩で移動してる騎士の一人にこの部隊の目的とかを作戦の事を詳しく教えて欲しいというと、そういわれた。まあけど、面倒くさそうにしてるわけじゃない。なかなかに気さくそうな奴に聞いたからな。アルテミナスのNPCはほぼエルフだ。


 エルフは基本プライド高いからいけ好かない奴がNPCでは多い。そして考えが凝り固まった奴が多いって感じだった。前のLROではアルテミナスのトップにアイリが立ってたから周囲の凝り固まった地位の高いエルフ共も突っぱねて色々と無茶やれた。


 だが今のアルテミナスの王は普通にNPCだ。旧態然としたアルテミナスへと戻ってる。だから実際、アルテミナスを拠点にしてるプレイヤーって少ない。なにせ他種族なら普通に卑下するのがエルフだからな。俺達のチームは基本エルフばかりだが、それでもちょっと騎士の横暴はどうにかならないかと思う程。


 そんなイメージがあったから、この爽やかなエルフは新鮮だった。長い緑色の髪をうなじの所で結んで頭には一枚の葉っぱがついた枝が刺さってる。なんかイメージのままのエルフというか……いや、来てるの鎧だからそこは違うけど……エルフってもっと軽装のイメージが強い。


 まあずっとLROやってるし、自身もエルフだから違和感なんて皆無だけどな。でも自分の事をエルフかと思ってるかと言えば……ノーではある。別段種族って意識しないんだよな。プレイヤーのどれだけが、自身の種族をちゃんと意識してるのか謎だ。

 それこそモブリとかなら、嫌でも意識しそうだが……そんな事を考えながら俺は彼から今回の作戦の事を聞いた。


「まあ、んな気負う必要なんてないさ。そもそもが遭遇するか分からないからな」

「そんな曖昧な段階で騎士を動かすのか?」


 なんかちょっと不可解ではないだろうか? アイリがトップの時は十分に考えられた。なにせアイリは優しいし、アルテミナスの事を考えてた。それじゃ今の上の奴らがアルテミナスの事を考えてないみたいだが、そういう訳ではないと思うが、前のLROの時の経験を元に考えてると、アルテミナスの上層部もなかなかに腐ってたというか……な。


 権力争いとか、既得権益の確保とか、野心に溢れた奴が色々と画策してるとかあったわけだ。そいつらは前はアイリの名の元に粛清で来た。けど世界はリセットされたのだ。アイリがアルテミナスのトップだったルートはIFへとなってしまった。


 だから今のアルテミナスの上層はなかなかにカオスだと思う。そしてそんな奴らがこの程度の情報しかないのに騎士を動かすというのはなんか……ひっかかる。


「アギト」


 アイリもそう思ったのか何やら訝し気にしてる。何も起こらないといいが……そうおもいつつ、俺達は目的地を目指す。

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