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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「アギト」


 そういって俺の事を待っててくれたのはアイリだ。一回家に帰り、そして俺たちはLROで再び合流してた。アルテミナスの城下の酒場。そこで落ち合って俺たちはフィールドへと出た。


「やっぱり自分たちを鍛える事も大切ですもんね」

「ああ、個人の強さがあれば、ゴリ押しだって出来るしな」


 それはスオウの奴をみてて思った。あいつの力なら十分一人で団体に通用するよな。事実、テア・レス・テレスが複数人であいつを囲んでも一人で突破してたし……悔しいが、今の俺ではあんな事は出来ない。三人くらいなら道連れにしてやれる自信はあるが、生きて突破できるなんて思える程に俺は自分を過剰に評価してない。


 なにせ前のLROの時の力を全然取り戻してないし……そもそもが前と同じようにするのも面白味にかけると思って、前とは違うスキル構成を目指してるんだよな。二人で試行錯誤しながらやってるんだが、こう……これだって感じの構成はまだ見つかってない。


 なるべく今は沢山のスキルを集めようとしてるが、それにはやっぱり時間がかかるからな。有用なのから取ってると、どうしてもそこらにいる奴らと変わらない感じになる。LROはリセットされたが、スキルの役目とか変わった訳じゃない。

 どんなスキルが必須なのかとか、取り方とか攻略サイトを見ればいくらでも情報が出てくる。だから誰もが最初は使えるスキルを取ろうとするのは必然だ。それはそうだろう。だって使えるんだし。LROが出たばかりの時は、皆手探りで、そしてLROは同じ条件でも世界の事情とか、好感度とか、辿ってきたルートとかで発生しないイベントやクエストが沢山あったから、それこそ誰もが千差万別だった。


 今は情報が沢山ある。だからこそ、皆ある程度同じような有用なスキルは取ってる。ここから自分の目指すスタイルに持っていく、特徴を出すとなると、やっぱり一つくらい特殊なスキルが欲しい所だ。けど特殊なスキルなんてそう易々と見つかる物ではない。


 それにそういうスキル程、誰もが情報を渋る訳で、得ようと思って取れるものでもないんだよな。


「今日はどこに行きましょうか?」

「ここら辺は狩り尽くしてるしな。精霊がいた方へ行ってみるか?」


 スオウや日鞠に付き合って俺も精霊取得の場所までいった。あれはなかなか秘境だったし、精霊以外の何かがあってもおかしくない。てか普通に精霊と契約したっていい訳だが、詠唱とかがな……戦闘中に詠唱なんて出来る気がしない。


「でも秘境なんて二人で大丈夫でしょうか?」

「うーん、けどどうにかなる……だろう」

「昔ほど私もアギトも強くないですよ?」


 むむむ、どうせなら二人っきりでいたいと行きたいという俺の願いをアイリは気づいてくれない。ちょっと鈍いそんな所も好きだけど……


「むむ、貴様等どこに行く気だ?」

「はい?」


 何やらいきなり声をかけられた。声をかけて来た奴は、騎士甲冑に身を包んだアルテミナスの兵だ。いきなりなんか声をかけられたが、こいつはNPCだと思う。なんだこれ? 俺はアイリと共に目を合わす。けどそんな俺たちには気を留めずに、兵士は言ってくる。


「早く集合しろ。これから怪物の討伐に向かうぞ」


 何やらフィールドの外に兵士が集まってるな、とは思ってた。そこになんか連れていかれるらしい。これはもしや、何やらクエストがはじまった? でも条件は何だったんだろうか? 分からないが、でも特殊なクエストなら特別なスキルやアイテムが手に入るかもしれない。俺とアイリは頷きあって兵たちの中に加わった。

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