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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「くっ、ローレ貴様!」

「何? 何か間違ったこと言ったかしら? ここにいるのは揃いも揃って不甲斐ない負け犬しかいないはずだけど?」


 ちょーと! どんだけ煽るんだよお前。皆さんの目力がヤバイ事になってるぞ。ローレの言葉で凹んでくれればいいのに、皆さん好戦的なのか、侮辱とかされるのか嫌いなのか知らないが、落ち込むよりも怒りを滾らせてる様に見える。


「ローレさん、我等はまだ負けた訳ではありません」


 一番なんか大物感を感じる渋面が落ち着いた声でそういう。彼はどうやらそんな怒って……いや、落ち着いてる様でその手がプルプル震えてる。何とか絞り出した反論が今の奴みたいだ。確かにまだあと一戦残ってる。最終決戦が。けどね……僕が思ってる事をローレの奴はズバリという。こいつには慈悲がないのかと思う。


「何? あと一戦あるって思ってる? だからって今の段階で負け越してるのは変わらないじゃない。そういう事は、最終戦でテア・レス・テレスに勝ってから言ってくれる? まあ勝てるなんて思ってる奴らは少ないけどね。あんた達もそうなんじゃない?」

「くっ……」


 ローレの奴の言葉に反論できる人がこの場にはいない。皆さん優秀できっと凄い人たちなんだろうに、ローレの言った言葉を否定する事が出来ない。まあそれも仕方ないが……だって事実、世間的には最初の盛り上がりは急速に冷めてる。まさかここまでボロ負けに近い形になるなんて誰も思ってなかったんだ。


 日鞠こと会長の奴はイベントの盛り上げ方をよく知ってる奴だ。なにせあいつはイベント事大好きだし、変なイベントを学校でよくやってたりするし。それこそまさに会長権限の乱用くらいにはやってる。その日鞠が最終日まで盛り上げを維持しないなんて僕的には疑問なんだよね。


「私達を呼んだのはそうね……会長と接点あるから、弱点とか聞きたいの? それとももうちょっと容赦してくださいって私達から伝えればいいのかしら? 大丈夫、世間になんて漏らさないわよ。ただ、貸しにしてあげるだけで」


 悪魔の様な事をつらつらと言い募るローレ。てかまさか、本当にローレにそんな事を頼むつもりだったのか? にわかには信じがたい。だってプライドとか人一倍高そうじゃんこいつら。それにおっさんなんてそんな事絶対に嫌いそうな物だが……


「ふざけるな! それは最終手段だ!!」


 そういうのは何となく性別不詳っぽく見える人だ。男にも見えるし、女にも見える……いやまじで。たた、そのきてる服にアニメキャラがプリントされてるから、この人がこのエリアのリーダーなんだろうという事はわかる。性別不詳系のキャラね。確かにそういうのもアニメとかでは見る気がする。


 でも実際はLROでは最初にどっちか指定する筈……どっちなんだろうか? 気になる。声とかもどうにでも出来るからな……高過ぎず低すぎずだし、マジで中性的でわからない。


「あっそ、なら勝つ気はあるんだ?」

「「「当然だ!」」」


 ここでは声を揃えてくる大チームの中核の面々。そこは流石だね。まだ諦めてなんてないようだ。それを聞いてローレのこの場の誰よりも偉そうに足を組んて背もたれに体を預ける。僕は隣にいるが、こいつの心臓とメンタルが一番恐ろしい。


「結構。逃げ腰の奴なんかとはここまでと思ってたけど、やる気はあるようじゃない。要求を言いなさい。世界樹の巫女だった私が道を示してあげるわよ」


 どこまでも不遜に尊大な態度でローレはそういった。

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