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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「うおおおおおおおおらあ!!」


 そんな声と激しい音と共に、何かか壊れる様な音が響く。今、僕たちはこの特別なエリアバトルの空間から出て、全く知らないエリアに来てた。


 それはつまり、他のチームのエリア。なんだか白い宮殿の中にいるみたいだ。外は見てない。直接中に転送されたからだ。前を歩く奴らは一様に白い服を着てる。あれがチームを示す制服みたいなものなんだろう。どいつもこいつも好きだよね。テア・レス・テレスにもあるし……白いのはテア・レス・テレスが黒いからなのか? 


 白い服に赤い刺繍がしてあってその刺繍がなんか竜とかだからか……なんか特攻服に見える。別に無駄にだぼだぼしてるとか長いジャケット来てるとかじゃないんだが、なんだろうね。あれか、糸がなんかキラキラしてる糸だから品が良いって言うよりは特攻服に見えるのかも?


 正面は結構普通だったのに、背中側はデザイン的に面積が開いちゃうからなのか、色々と刺繍されてる。けど……


「なあローレ。あれは別にデザイン決まってる訳じゃないのか?」

「そうみたいね。虎とか熊もいるしね」


 そうなのだ。背中の刺繍は竜だけじゃない。思い思いの動物を刺繍してるみたいだった。どうやらこのチーム、刺繍に縛りはないみたいだ。いや、刺繍をしないといけないって縛りなのかもしれないけど。なんかちょっとズレてるのか、宮殿に置いてある調度品もこうなると気になる。


 別に絵画は普通だよ。けど絵画は絵画でもアニメ絵なんですけど……今期やってますねって奴がある。いや、そこは百歩くらい譲っても動物にしとけよって思う。オタクなら刺繍もアニメに限定しとけとね。やっぱり服はこのエリア以外にも着てく必要があるから、なるべくそういうのは出さない様にって配慮なのか?


 その分、自分たちのエリアではそこら辺開放してるとか?


「あっ、これ結構面白いわよ」

「お前ってアニメとか見るんだ?」

「私は偏見なんて持たないから。面白い物は面白いで知らないのはもったいないじゃない」


 なんかこんな話をローレと出来るとは……貴重な時間かもしれない。大体こいつ謎だしな。そもそも自分の事はあんまり語らない様にしてる節がある。


「へえーじゃああれは見た事あるか? 僕だって結構知ってるからな」

「ふん、どうせにわかでしょ? 私は監督から制作会社、声優まで網羅してるわよ」


 オタクじゃねーか! とか声にだして行ってやろうとしたら、その会話をピクピクと聞き耳立ててた前方歩いて奴らがいきなり僕たちの会話に入ってきた。


 それはそれは凄い勢いだ。なんか厳格そうな面で合流して歩いてはずなんだが、なんか今はただのオタクと化してる。どうやら喋りたくて仕方なかったらしい。どの話が良かったとか、あの監督の演出とかが素晴らしいとか、ハッキリ言って何となく面白いなー程度でしか見てない僕には話が深すぎて「へえー」とか言えない。


 けど、ローレの奴はそんなオタク共に負けずに、色々と何やら話してる。そしてなんか打ち負かしてるし……ローレの奴、恐るべし……と再確認した。

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