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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 会長が紙を使いだした。しかもただ見せびらかす様に使うだけじゃなく、いつの間にか設置とかしてるのがウザい。どうやら会長には攻撃が通るようだが、あいつの力は千差万別。てか紙から発生する力は実に様々だ。ハッキリ言って僕たちが一緒に得た祝福が関係ないのが結構ある。


 多分これがあのペンの素の力。そもそもこの紙とペンは祝福の前から使ってたしてな。けどきっとこれも強化されてるんだろう。僕は会長を目指して四方から攻撃をする。振りかぶるフラングランは風を纏い、その刀身よりも遠い場所だって攻撃できる。


 ここの風は僕の完全支配下だ。だから会長も風だけは使わない。けどそれ以外の全てが僕に襲い掛かってくる。一番面倒なのは会長の周囲に張り巡らせてる時の魔法みたいなものだ。


 会長の傍、一定の距離に近づくと強制的に時間の流れが遅くなる。こんなスキルか魔法があるか知らないが、ローレの奴が時を操る精霊を持ってるし、ないとは言い切れない。そして実際に、時の流れが遅くなるのを実感してるんだ。


 けど……疑問もある。前はLROはリアルとの時間が違ってた。だからLROの時を操る事が出来たんだ。そういう仕組みだった。けど今はリアルとLROの時間はリンクしてる。それはただLROが合わせてるだけなんだろうから、別段、ずらす事は出来ると思う。


 けど、ウインドウを見る限りはずれはどうやらない。ならもう一つの可能性。最初からある程度を切り取ってその部分だけ時間を操ってるって事だ。それならLRO全体には影響ないし、やりやすいとは思う。現実的だ。でもだからこそ……干渉の余地がきっとある。


 別のこの魔法かスキル事態を破る事も必要なない。時間なんて操られたら、普通は詰むが、僕だってこれまで時間を操る奴とは何回か戦った。それこそチートみたいな奴らだった。それに比べれば、システムの中にある力なら、今の僕には干渉する術がある。

 事実、会長の奴は時の結界の中で普通に動けてる。そしてあの結界を張ってる紙がある筈だ。それを見つけてコードを見れば、会長を守ってるコードがわかる筈だ。


 それを自分にも施せばいい。それで僕も同じように動けるはず。そう思ったんだが……


「お前、その服の中!」

「スオウエッチだね。女の子の服の中覗くだなんて」


 ふざけた事言ってるが、突っ込んでる場合じゃない。何せ会長には沢山の、いや無数のコードが張り付いてる。これじゃあ、どれがそのコードか分からない。


 いや、注視していけば、特定する事は可能だろう。けど、会長は時を使い自分の防御を固めて、紙を使って攻撃をしてきてる。きっとこの瞬間にも何かを狙ってるだろう。

 意識を一つに持ってく事は出来ない。なら、この結界を壊す手段を模索するべきかもしれない。かと言って会長の体に張り付いてる紙を狙って切れるのなら、普通に会長を狙った方がいい。


 あいつはフラングランに当たらない様にしてる。つまりは当たれば大ダメージか、その一撃で削り切れるだけのHPしかないのかも。


 まああの結界の中で当たる様なヘマする奴じゃない。だから結局はあの時をどうにかしないと……僕は小さくなってた風の塊の一つを全て使って会長の所に向かわせた。僕にはあの風の全ての流れを感じる事が出来る。結界に触れた風は遅くなる。当然だ。


 時の流れがあそこだけ遅いんだから。そのコードを僕は見る。自分の支配下にある風だ。そしてそれが沢山。情報は多い。僕はフラングランにあるコードを施して再び突っ込んだ。残りの風の塊は二つしかない。なるべく早く決着をつけたい。だから今度こそ届かせる!!

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