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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 風と共に僕は動く。岩の進路上にある紙を破壊する……そうすれば、岩の脅威は取り除ける。まあこの紙もどれだけあるか知らないが……ちぎった紙なんてそれこそ、インベントリに入れなくても袋にでも詰めて持ち歩くだけでもかなりの量が持ち歩ける。


 まあそれだけ大量の物を生産してるのかはわからないけど……でも会長なら……と思うべき。実際僕はそんな大量にコードを書いた物を用意出来たりはしない。そもそも維持できないし。でもどうやら会長のあのペン。あのペンで書いたコードは維持されるらしい。

 だからこそ、ああいう反撃効果とかも出来てるんだろうしね。僕がやるとなると、戦闘の前に予め用意してたコードを組み込むとかしないといけない。

 

 コード自体は記憶したい奴ならなんか分からないが記憶してる。多分僕の頭良さとかじゃなく、機能としてあるみたいな? カット&ペーストみたいな? でもそれも僕は大量の奴に張り付けるとかは出来ないけど……やっぱり会長の持ってるペンはペンだけに戦闘以外の所で役立つスキルがあるんだろう。


 どれだけのストックがあるかはわからないか、目の前の脅威を断たないと、奴らも次の動きに行かない。なら怖気づいてなんていられない。僕は風によって舞い上がった紙を手に収める。切ろうと思ったが、この効果が届かなくなればいいんだ。なら斬る必要もないし、何かに使えるかもって思った。だから回収した。


「行けます!!」

「よし!!」


 厄介だった物が無くなった事を皆に伝える。疲弊してる皆が更に気合を入れて、向かってくる岩を上に飛ばした。あるものはスキルを使って武器で強引に。あるものは魔法を使って土をジャンプ台みたいにしてとばしてる。てかこのままじゃ、全部の岩があらぬ方向に突き進んでいくだけだ。

 確かにこれで一時的に脅威は去るだろうが、それだけが狙いじゃなかった筈。どうするんだ? とか思ってると……


「後は頼む!」


 と言われた。ええ? そして皆が次々はそんな言葉をかけてくる。僕がやるの? 戻ってこなくなっただけで、勢いはいまだあるからね。それもコードのせいであの岩はまわりつづける。五つある巨岩を僕にどうやって敵に向かわせろというのか……僕は手の中にある紙を見つめた。


(これを使えばもしかしたら……)


 けどそのままじゃ多分ダメだ。奴らには当たらない。それを見せられてる。ならコードを書き換えるしかない。けど時間はない。でも少しでいい筈だ。この紙があの岩の動きの制御を出来るのなら、それを失わせる必要性はないんだ。ちょっとの進路と、それからテア・レス・テレスを避けない様にだけすれば……


(ちょっと加えてちょっと削る……それだけで……行け!!)


 僕は紙に干渉した。そして風で道を作り、速さで追いついて岩に紙を張り付ける。それで命令が更新される筈だ。


「うぐっ!?」


 巨岩の重さに風の道がちぎれそうになる。


(支えるんじゃない、流すんだ!!)


 そもそもあんなデカい岩を風で支えるなんて不可能。位置と与えた方向にあの岩は行こうとする。なら、風で薙がせばいいだけ。五つの巨岩が奴らに向かう。空から地上に向かって進むその威力ははかりしれない。今度こそ岩はお前たちを避けない。


 反撃効果で対処するのか? それとも逃げるのか? 見せてみろ!!

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