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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 これで皆が理解した、テア・レス・テレスの奴らには攻撃できないって事を。下手な行動をとる事がなくなった変わりに、こちらの雰囲気はすこぶる悪い。それはそうだろう。だってさっきまではなんとかこの状況をなんとかしようと、皆声を張って雰囲気を保ってた。


 けど、一撃で仲間がやられた所を見てしまって……しかもそれに敵側は直接何かをしたようにも見えなかった筈だ。それで理解したんだろう。あれは反撃効果だと。でも異常すぎるって同時に理解した。一撃で屠る反撃効果なんて反則にも等しい。だって回避不可なんだ。


 こっちが攻撃を当てたからそっちも絶対に食らえよってのは効果としては理解できる。けどそれは一撃死をもたらす程に効果が高くていい訳ない。だってそれなら、みんなそれを装備するだろう。ゲームバランス崩壊だ。ある意味、今のテア・レス・テレスの奴らが持ってるそれは新たなバランス崩しなのかも。


 しかも人為的に想像された……いや、この世界そのものが人為的に想像されてるんだけど、元からあるバランス崩しそれでもちゃんと実装されてる物だ。選ばれれば特別感だってある、特別な武器。と、同時に責任だってもたらせれるって事である意味のバランスはあったんだと思う。


 けど会長の奴はそこまでゲームって奴に触れてないから、効果的な事って感じでやっちゃった感がある。


(けど……)


 流石に効果が高すぎる気はする。いくら反撃効果の倍率を高めたっていったって、流石に一撃死をシステムが許すだろうか? 具体的にはマザーとかがさ。この祝福でコードを弄れるのは、なんだって出来るようで、実際なんだって出来そうなんだけど、流石に根幹部分には手を入れらる様にはなってない筈だし、どこかに制限って奴はある筈だ。


 でも実際、さっき一撃で死んだ奴がいるからね。もっとじっくりと見れれば、何かわかるかもしれないが、今は戦闘中だ。まあこっちが目茶目茶なだけだけどね。なにせテア・レス・テレスの奴らはほぼ動かない。岩を出してからは傍観してるだけだ。それはそうだよな。


 だって反撃効果があるんだ。下手に攻撃に加わって岩に巻き込まれたら……


「そうか!」


 奴らには反撃効果がある。ならそれを受ける対象を変えればいい。具体的にはこのクソうざったい岩どもだ。けどそれも実は簡単じゃない。そもそもが質量がバカみたいだし、それに運動エネルギーを伴ってる。こいつの進路を変えるのは一筋縄ではいかない。


 だからこそなんとかぶったぎったり、砕いたりしてる訳で……けどそれも意味はない。なにせすぐに補充される。だからこそ、プレイヤーを狙いたかったんだが、反撃効果でそうもいかない。ならぶつからせるしかない。上手くいくか分からないが、風を使えばそれだって……やれるはず。


 いや、やるしかない。僕は刀身に風を集める。渦を巻く風を向かってくる岩に向けてその勢いを落としてく。


「ぐっづあああああああああああ!!」


 完全に止める必要はない。なんせ投げ返すんだ。戻の勢いを利用するんだ! ある程度勢いを落としたら、風の進路を作り、それをテア・レス・テレスの奴らに向ける。そしてその道に岩を乗せれば! 


「いっけえええええええええ!!」


 更に追い風を向けて勢いを回復だ。余裕ぶってたんだから少しは慌てろ! そう思ったが、何故かテア・レス・テレスの奴らは慌てない。確実に勢いを取り戻した岩が向かってるのにだ。まあ確かにあれがぶつかっても反撃効果で岩が砕かれるだけだと思う。多少ダメージは入っても、それて死ぬことはないだろう。


 けど、全く慌てないってのはこれも想定の範囲内って事か? とか思ってると、予想外の事が起きた。


「なに!?」


 テア・レス・テレスの奴らに当たる直前。岩が急転換して奴らを避けやがった。は? だよ。そんな風に呆けてたからか、横から来た岩に僕は吹っ飛ばされた。


 はげしい衝撃で一瞬、ここがどこか、自分が何をやってるのかわからなくなった。地面を何度も転がる。更にそこに今の岩が迫る。この野郎……僕は向かってくる岩をにらむ。けど上手くフラングランを握る手に力が入らない。今のでかなり体力を持ってかれた。次は……ヤバイ!!

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