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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「会長! 再びこちらの玉がロストしました! これでこちらの玉が五つ盗られた事になります」

「わかってるよ」


 だって私もマップ見てるし。この人はとても忠実だけど、わかってる事を繰り返すのはね……まあ確認の為にも大切だけど。


「やはり奴……でしょうか?」

「だがそれにしては早すぎるのでは? いくら何でもものの数分でこの距離を移動できるでしょうか?」


 皆わかってないね。これは十中八九スオウだ。確かに普通ならこんな早く玉間を移動なんて出来ない。でも今のスオウなら出来る。寧ろ、これはスオウ以外では出来ない速さだ。


(失策してるよスオウ)


 もうちょっと慎重に行動すべきだね。せめて後一部隊くらい動いてるみたいに見せかけるくらいしなきゃ筒抜けだ。まあスオウはこのくらい……とかおもってるのかもしれないけど、普通じゃないからね。スオウは自分の事過小評価する癖あるからね。このくらいは力を出さないといけないと判断したのかも。


 けど間違ってもないね。私達は実を言うと短期決戦を望んでるし。ある程度は許容できるけど、実を言うと一つも玉をやらない作戦をたててたのに……スオウのせいで崩壊だよ。まあだけど……まだとりかえせるけどね。この速度から行って、スオウは自分たちの玉の所へと行かずにこっちを狩ってるとみていい。


 つまりはまだ私たちの奪われた玉はスオウのインベントリにそのまま入ってるわけだ。スオウをたおせば、玉を取り返せる。


「会長、敵側の防衛網も次第に出来つつあります」

「うん、想定通りだね」


 玉が減ればそれだけ守りやすくもなる。けどこっちも最初から闇雲に玉を奪ってたわけでもないんだよこれが。私達は最初から各地に散らせて最低限の守りだけ残して、全てを敵側の調査に回らせてる。それで大体玉の位置は判明してる。なにせ向こうは真っ先に玉の方へ向かっていってくれるんだからね。


 あとは奪う玉と守らせてる玉を選んで襲撃を駆けるだけだった。向こうは奪われたって事に意識が向くだろうが、こっちは奪った場所、地形、全て想定済みで奪ってる。そもそもが最後らへんはどうあっても防衛は固くなるんだから最初から攻めにくくなる場所の玉は取っておくよね。


「今はスオウだけだけど、そろそろ向こうも動くでしょう」

「奴なのは確定ですか?」

「確定だよ。スオウ以外にいない」


 私は確信をもってそういう。マップを見てると更に玉が消える。驚異的な速さ。風帝武装くらいは使ってるねこれは。報告される事を考え見ても間違いない。だってなんか緑の風が駆け抜けたと思ったら奪われてるらしい。一応障壁のアイテムを周囲に展開させる様に指示してたんだけど、それらは紙の様に砕けるらしい。


 皆はそれが攻撃で壊れたと思ってるようだけど、あの障壁はかなり強度がある奴を選んで渡してる。確かにスオウなら壊せるだろうけど、一瞬で壊せるほど柔じゃない。つまりはコードをいじってる。一瞬でコードをいじれる程になってるなんて驚きだね。

 やっぱりスオウと何かすると楽しいね。まあ容赦はしないけどね。


「次の作戦に移行する前にウサギ狩りをしましょう。まずは檻をつくろうか?」

「「「はい!!」」」


 私はスオウを狩る指示を出すよ。

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