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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「よろしく頼む」


 そういってマイオさんが頭を下げる。私の呼びかけに応じてくれたのはシルクちゃんにテッケンさんにセラさんだ。アギトとアイリさんがどうやら今日はスオウ達に付き合ってるらしい。


 領主様に頭を下げられてちょっと恐縮してる皆。確かにそれなりの立場の人に頭を下げられてると困るよね。私はもう慣れたけど。マイオさんはマイオさんなのだ。領主様って感じで今はもう見てない。これで役者はそろったね。そう思ってると一人の侍がゆっくりと歩いてくる。


「遅れ申したか?」

「傭兵ギルドの方ですね。いいえ、時間通りです」


 そういってマイオさんとその侍か武士っぽい人が挨拶してる。私はオウラさんに近づいて今来た人についていうよ。


「あ、あの、もしかしてあの人って――」

「そうですね。強者の匂いがしますよ」


 オウラさんの表情がヤバイ。舌なめずりとかしてるし、絶対戦ってみたいって思ってる。オウラさんは戦闘狂だからね。普段は本当に優しいシスターなんだけど……強敵とか見つけると、どうやって勝つか直ぐにシュミレーションしだす。


 リアルなら更に慎重を重ねるが、ここはLROだから直ぐに勝負を挑むって事も偶にはするみたい。まあ本人的には勝つ算段を戦闘中にも組み上げてるんだろうけどね。流石に今は勝負を挑む様な事はしないだろう。オウラさんは戦闘狂だが、分別が出来る大人でもある。


 それに出来るならちゃんと勝てるまでは我慢できる人でもある。これから戦闘に赴いて、彼の技とか強さが見れるというのに、その情報をオウラさんが逃すわけはない。あの武士の人は気の毒に……猛獣に狙われちゃったよ。


「てか、そうじゃなくてあの人ってスオウが言ってた人じゃないかな?」

「だからそうだといってるではないですか。一目嗅いでわかりますよ」

「うん? そうなの?」


 てか一目嗅いで? まあオウラさんならそんな異常な嗅覚を持ってても納得できる。でもやっぱりスオウが言ってた人か。まさかマイオさんが傭兵ギルドにも要請してるとはね。そもそも今、傭兵ギルドが人をよこすとは意外だ。そう思ってると、セラさんが綺麗な挨拶をして武士の人に探りを入れてた。


「私はセラと申します。この時期に傭兵ギルドから応じてくださる方がいるとは驚きですね。大変でしょう? 大きなエリアバトルがあるのですから」

「ご丁寧にかたじけない。拙者はブシです。確かに今はとてもギルド内も慌ただしいですが、強敵とやれるチャンスを逃す事は出来ませぬ。それに、調整は他の者がやってくれておりますので……拙者の仕事は腕を磨くことですので」


 喋り方までブシだね……けど納得はした。エリアバトルまでにも腕を磨いておこうということらしい。他の奴らがいないのは、やっぱりこの人の考えが異端だからかな? とりあえずスオウが凄いって言ってた人の戦闘が見れるのは素直にうれしい。


 私たちも彼に挨拶をした。私達と騎士団五十人を加えて、私たちは移動を始める。街を出て、馬で目的の場所を目指す。私達雇われの身は馬車で移動だ。マイオさんが用意してくれていた。私は緊張してる。だって私はスカルロードドラゴンとかの戦いでも外されてたからね。


 ちゃんとこの中で力になれるだろうか? いいや、私だって戦える筈だ。そう信じて私は戦闘に挑むよ。

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