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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 さて、今日も今日とて私は街の近くでしっくりくる武器を探してた。今の所は銃が一番いいかなって感じだ。弾が高価なのが問題だけど、撃つのに力がいらないし、リアルの様な手入れも別にひつようない。それにある一つのスキルがあれば、弾問題は解決するとネットで見た。


 なので今はそのスキルを得る為に私は目当ての武器を買う為に資金を集めて奔走してる。モンスターを倒してもお金を落とすが、それは微々たるものだ。これだけではいつまでも経っても目当ての武器は買えないのだ。だからクエストも受けてる。クエストと言ってもお使い的な物だ。もうこの街では結構顔を覚えられてると思う。

 NPCだけど、皆さん当然の様にここで生活してる。生活してるから問題も起きる。私はLROではアグレッシブに動ける。それは体的な物もあるし、精神的な物もある。


 体的な事は勿論足の事だ。私はここでは普通に歩ける。体が軽い。体が万全だからか、ここでは他人に物怖じしない。リアルでは車いすは恥ずかしいな、私どう見られてるんだろう……とか思っちゃうとどうしても……ね。けどここでは自分を卑下する物なんて何もない。


 だから私は普通の……普通の可愛い女の子なのだ。


「うーん、もうちょっと足りないなあ」


 私はオークションの端末を見ながらそう呟く。オークションはどこででも利用できる。街や村ならね。このオークション端末は世界の市場とは乖離してる市場だ。プレイヤー間の取引だからね。まあ勿論、プレイヤーも普通に街の道具や武器屋に商品を下せるし、商売だって始める事も出来る。


 けどこのオークションに流れるのは、プレイヤーが手にしたけどもういらない物とか、不要なアイテムだ。レアな物も街とかの武器屋とかのよりもいい。それに街とかではその地域ごとに偏りが出るからね。それは地域の特性で強みで個性だけど、そんな物を押し殺せばオークションが便利である。


 まあでもこういう街や村でも掘り出し物はあるからチェックは欠かせないけどね。でもこの街にはあんまりいいのはない。しょうがないよね。だって一度滅びかけてるからね。


「さあて、もうちょっと稼ぎたいけど……」


 既に夜は始まってる。こうなってくると、町の人からの頼み事は少なくなる。皆ちゃんと日が沈んだら家に帰るからね。ここは冒険者ギルドに常時ある依頼をこなすか? でもあれってそんなうま味がね……けどひとりでちょっと遠出するのは……オウラさんが来てくれるとかなり強力な敵を相手に出来て一気に資金がたまりそうなんだけど……あの人も金策に走ってるからね。


 援助が出てるといっても孤児院を支えるのは大変なのだ。基本メカブは何もしないしね。まあけど私はメカブの事は癒えないと思うけど。だからオウラさんにはたよれない。なら一人でやるしかない。どうせ死なないんだし、リスクを取ってもいいんだけと、私はどうにもそれができない。

 だって怖いし! スオウだって最近までそうだった。それは私もなんだ。初心者だし、今までやられたことはある。けどやっぱり慣れないよ。


 なにせ私はここで生きてた時期があるから。とりあえず無茶はしない方針で再びモンスターを狩りに街の外へと向かう。門まで来ると、何やら兵士の人達が集まってた。そしてその中心には今日も今日とて領主であるマイオさんがいた。


 そして私を目敏く見つけると、声をかけてきた。


「おお、セツリ君。ちょうどいい所に来てくれた」


 おう、なんか嫌な予感がするよ。けど同時に金の匂いもする気がするね。

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