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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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(何この人? 暇なの?)


 私は失礼にもそう思った。だってその後もなんか色々とアドバイス? とかしてくれるし……それからは街で見かけるとなんか話しちゃう様な仲になってしまった。スオウに浮気だと思われないかな? そんな訳ないか……


「はあー」


 考えたらなんか悲しくなった。私はこんなに可愛い筈なのに、何故にスオウにはその魅力が伝わらないのか。もしかして一緒に居すぎて慣れられた? 私はこの前恐ろしい言葉を知ったんだよね……『美人は三日で飽きる』とかいうものだ。


(もしかして私飽きられた?)


 私、美人だし……美人だし! それは困る。だって私の一番の自信はこの容姿だ。この容姿が飽きられたらもう打つ手が……かといって手を煩わせたいって思わせるのはやだ。面倒くさいって思われたくない。私は一体どうしたら……


「どうしたらいいんでしょうね……」

「何がかな?」


 私は最近こうやって憂鬱そうな雰囲気を出して物憂げ感じをだしてる。それはきっとウザいだろう。だって最近メカブちゃんが私をさっさと孤児院から追いだすしね。オウラさんは『鍛えますか?』とかしか言わないし……ガキ共は論外である。


 だから最近はこの街で受けれるクエストとかを地道に消化してる訳だけど……すると高確率でこの人と出会う。最近は実は結構一緒に冒険してると思う。まあ冒険と言っても、この街から行ける範囲でしかないんだけどね。そもそもこんな辺境の街にはプレイヤーもあんまりいないし、ここを拠点にしてるのなんてそれこそ稀少だ。


 今は大体皆レスティアとかにいる。入るとしたらまずレスティア。それが常識。だからこんな所で出会うプレイヤーは限られてる。まあ領主なんて実際はそうそう会う人じゃないと思うんだけど……なんかさいきんはとてもよくあう。


 領主とかやってるだけあってこの人はなんか頼りがいがある気がする。私は大体愚痴ってるけど、嫌な顔一つしないし、なんか大人の包容力って奴を感じるよね。指定のモンスターを倒して、必要な物を手に入れたから、私は休憩中だ。


 そこになんか体を動かしに来たとかいうマイオさんに出会った。体動かしに来たはずだが、彼は私の愚痴に付き合ってくれてる。


「私って可愛いと思うんです」

「はは、自分で言う人は珍しいけど、そうだね。まあ君くらいの子が、可愛くないというとそれはそれで思う物もあるし、そのスタンスでいいと思うよ」


 別にスタンスの話をしてるは訳じゃない。何を言ってるのかこの人は……全く。


「マイオさんから見て私って可愛いですか?」

「う……ん、君は可愛いよ」

「知ってます」


 私が事実確認でそう聞いただけなのに、マイオさんは照れながらそういってくれた。でもやっぱり私的にはなんのときめきもないよね。心にこない。これがスオウなら飛び跳ねたい気分になるのに……


「はあ……」

「なんなの? なんかがっかりされてる?」

「まさにその通りですよ。ガッカリです」

「なんで!?」


 褒めたはずなのに私がガッカリしてるから訳がわかってないようだ。全く、大人なのに女の気持ちの一つも分からないんですか? この人もまだまだだね。私はそんな事を思って夜空を見つめてた。

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