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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 ある日の事――私は武器を改めようかと思って、色々な武器を試してた。スオウに憧れて剣を使い始めたけど、二刀流って難しいから早々に諦めて普通に一本で使ってたわけだけど……これって個性も何もないよね。そもそもなんかしっくり来てないし……


 なので私は色々と武器を借りて初心者用の狩場にしてるのだ。この間アンデッドを一掃したから、普通に街の周辺は弱い魔物しかいなくなってるからありがたい。とりあえずまずは弓とかを使ってみた。スタイリッシュでかっこよくない? 


 でもこれはものの五分で諦めた。まず当たらないんですけど? なんとか弦は弾けるけど……ねらえないよ? これって皆普通にやってるの? おかしい……システムの補助が薄いじゃない? いや、前々から実は薄々思ってたけどね。


 剣はまだ何とかなってたんだけどね。私がいつまでも初心者レベルから抜け出せないのってこれに原因あるのかもしれない。私にはシステムの恩恵が薄い……前に過剰くらいだったのに……こんどは薄いって、普通は無いんだろうか? 丁度いい所に落ち着いてくれないLROはなかなかにいけずである。


「やっぱり魔法系かな?」


 実際、ずっと魔法には憧れてた。今でも簡単な初級魔法は実は使えるのだ。初級魔法くらいなら、呪文も短いし、何回か使ってれば熟練度が溜まってこの身の力になってくれるからね。


 初級魔法すら覚えてないのはこの広いLROでもスオウくらいだろう。だって普通は魔法に憧れがあるものじゃない。一度は使ってみたいって思う。だから大体の人は初級から中級くらいの魔法は覚えてるらしい。私だってその例には漏れないよ。


 まあまだ初級しか覚えてないけど。


「でも詠唱がね……」


 煩わしい……覚えるのが嫌。簡単に使えればいいんだけどね……まあ確かにその分強力だよ。範囲魔法とかされちゃ避けれないしね。しかも詠唱もシビアなのがね。私は実はあんまり頭が良くないみたいで、二つの事を同時に出来ないみたい。

 だから戦闘をソロでこなすのが出来ないのだ。その時点で……ね。オウラさんとかやるときはいいし、それこそスオウに付き合ってもらって……って貰えばいい感じだと思う。でも私は背中合わせに互いに信じあって戦うとかあこがれてたのだ。


 まあそれはこの間別の人とやっちゃったけどね。後衛じゃ、庇われてる感じが強くてね……なんかイメージと違うというか……私の理想はやっぱりあれだよ。前のLROで最後にスオウと戦った時みたいな……あれが出来たらなぁ。

 変身とかして、自由に飛び回って、思った魔法が出てくる……そんな力があったらなって夢見る。夢の世界で夢見てる。


「おーいお兄ちゃん、私にあの力をちょうだい~」


 そんな事を空に向かって言ってみた。けど何もかえってこない。当たり前だ。私はもうただ一プレイヤー何だから。


「あの力ってどんなのだい?」

「ひゃ!?」


 背後から突然声をかけられた。恥ずかしい事を聞かれてしまった。一体誰が私の黒歴史を刻んだのか……振り返るとそこにこの街の領主、マイオさんがいた。

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