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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 私はちょっとした優越感に浸ってる。その原因は簡単だ。スオウが私の事を気にしてくれてるからだ。だって最近はずっと日鞠の事ばっかり考えてる。もう頭の中は日鞠しかいないといっても過言じゃないくらい。それは結構面白いない状況だ。


 私にとってはね。でもそれは仕方ないとも思ってる。だって今,日鞠はLROに囚われてる。帰りたくても帰れない状況だ。日鞠はスオウにとって特別。認めたくないけど、唯一無二の存在だ。それはどうあっても認めないといけない事実。


 私とスオウもかなり特殊で運命的だとおもってるけど、日鞠という存在はそんな私をもってしても、どうしようもなく、特別なのだ。けど、これは我がままだともわかってる。きっと私がLROに囚われてた時は私の事ばっかり考えてた筈だ。


(だよね? そうだよね? そうだと信じてるよスオウ)


 私は一人でそんな事を思ってる。わざわざそんな事をスオウに確認は出来ない。まあでもそれだけ分かってても拗ねてしまう私の心の狭さ……

 スオウの口数は少ない。疲れてるのかな? 今は日鞠の為に連日連夜LROに入ってる。それにただ入るだけじゃなく、強い責任があるんだから疲労だってするだろう。私はこんな時こそ、気遣いできる女を演じたいと思ってた。


 こういう時は変に妬いたりして面倒な女を演じるよりはさりげなく助力するのがいい女デスってクリスちゃんが言ってた。だから私は最初はスオウの役に立てる様に、色々と家の事とか、学校でもスオウの手を借りる事がない様にした。

 けど……なんとそれは無意味という、私をただ単に寂しくするだけだった。だって学校では既に色んな人が助けてくれるから、既にスオウの助力はほぼ必要としない。鈴鹿ちゃんは同性って事でやっぱりどうしても必要な時はあるけど、スオウは私の為にもあんまり出しゃばらない様にしてるから、本当に昼休みくらいしかスオウの手が必要ではなくなった。


 家ではお手伝いしようにも、大体お婆さんがしてくれてる。だから私がやる事なんてない。結局はリアルで出来る事はないのなら、向こうでのお手伝いをしたいってなるのが普通だ。


 でも精霊とかはなかなかに高難易度の為に、私の様な駆け出しプレイヤーはお呼びじゃないらしい。悲しい。そんな折に、私はあの人に出会った。


 いえ、本当はもうちょっと前から出会ってた。けど別段報告はしてなかった。だってスオウは私のチームの一員じゃないし……どこかできづいて嫉妬してくれるかな? とか思ってたから。けど結局は私からばらす羽目に。私の事ちょっと興味無さすぎじゃない? けど今のこの反応でちょっと留飲は下がった。


 私の事大切に考えてはくれてるんだなってわかったのは大きい。そんな事を思いながら私は彼とのちょっとした冒険を思いだす。

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